【ブルーロック】12本のマーガレット

chapter5 / 人生 ページ5

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Aが居ると思うと俺はいつだって頑張れる。



中学は敵無しだったのも、Aの応援があったから。

Aがあの花が咲いたみたいな笑顔で頑張れ、と言ってくれれば空だって飛べる気がする。



俺にとってAは勝利の女神で、なによりも大切で、なによりも優先すべき存在なんだ。


俺に恋を教えてくれたのはAだし、俺に頑張るきっかけをくれたのだってA。




｢世一はいつもすっごく頑張るよね。尊敬する。｣




いつだったか、そう言われたことがある。

それはお前のおかげなんだ、Aがそうやって笑うからなんだ、と言葉にしようとしてやっぱり照れくさくてやめた。


だけどそういう言葉を俺が口にするとAはいつも少し照れて、本当に嬉しそうに笑うから。いつからだったか忘れたけど、そんな可愛らしいAの反応が見たくて今までは恥ずかしかった｢可愛い｣も｢ありがとう｣も｢Aのおかげだ｣も、素直に口に出すようにした。

その度やっぱり照れてはにかんで笑うから、俺の心臓は正直何個あっても足りない。もう既にイマジナリー心臓は何千も愛おしさで潰されている。



そんな俺に影響されたのか、なんなのか。

常に愛らしさも可愛らしさもカンストしていたAがついに限界突破して俺の心臓も脳もひねり潰そうとしてくる。




｢私、世一と居るとなんだか落ち着く。昔から一緒だからかな？｣




この生き物はなんだ？そろそろ可愛すぎて保護されてもいい頃だろう。なんなら俺が保護して大事に甘やかして育てるが？


もうこの女、俺のこと好きだろ。うんそうだ。そうに違いない。

そう思えるほどにはAは俺にベッタリだし素直に愛情表現らしきものをしてくる。きっと無自覚だけど。




なんにせよこの可愛くてふわふわしてるきゅるきゅるの生き物は俺の人生にとってなによりも重要な位置を占めている。

Aに会えたことこそが俺の人生の全てなんだ。

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