７温情プリンシパル！ ページ17
＜オンボロ寮 廊下＞
クロウリーからの挑戦を受け、グリムは疲労し息切れをしている。
「ぜぇ、はぁ…どうだぁ！」
「なんと…まさかモンスターを従わせることが出来る人がいるなんて。」
クロウリーは少女とグリムの連携に驚きが隠せない様子だ。
クロウリーは一つ考える。
「実は入学式騒動の時から私の教育者としてのカンが言ってるんですよね。Aさんには調教師や猛獣使い的な素質があるのではないか、と。しかし…」
クロウリーはそこまで言ってブツブツ言っている。
クロウリーの教育者としての勘は半分当たっていた。
少女には人の内側に入り込む素質がある。
少女自身は気が付いていないが少女と関わった多くの者が気が付けば少女を信頼している。
調教師、とまではいかなくても、人を動かす素質は十分にあった。
「あの〜、クロウリーさん。」
「何です？」
「グリムもこの寮に置いてもらう事って出来ませんか？」
「何ですって？モンスターを？」
「オマエ…」
少女の要求にクロウリーもグリムも驚く。
「お願いします！ゴーストが出た時、私一人では…」
「…ふぅ。仕方ありませんね。良いでしょう。」
「本当ですか！？」「本当か！？」
少女とグリムはこれでもかというほど喜ぶ。
これは少女なりの助けてくれたことへの対価のつもりだったので、許可を貰えてよかったと安心する。
「しかし、闇の鏡に選ばれなかった…しかもモンスターの入学を許可するわけにはいきません。Aさんについても、元の世界へ戻るまでただ居候をさせるわけにはいかない。」
「なんだぁ…ぬか喜びだゾ。」
「うっ…なんか申し訳ない。」
少女とグリムは先ほどとは一変。大きく肩を落とす。
実に単純な二人だ。
「まぁ、話は最後まで聞きなさい。Aさんの魂を呼びよせてしまったことに関しては闇の鏡を所有する学園にも責任の一端はある。取りあえず当面の宿についてはここを無料でご提供します。」
「…ありがとうございます。」
「ですが、衣食については自分で支払っていただかねばなりません。」
「でも、私…」
少女は差し出せるものがない。
不安気な目でクロウリーを見る。
「手ぶらの貴方が差し出せるものと言ったら…ふふ、そうだ。こうしましょう。」
「い、生贄は嫌ですよ？」
「まさか！生贄なんていつの時代です？学内整備などの雑用をこなしてもらうだけですよ。」
そのクロウリーの返事に少女は安心したのだった。
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芋けんぴ(プロフ) - ユノさん» ユノ様、コメントありがとうございます。ヒプマイのキャラ本編では基本的に主人公の回想のみの出番となりますが、番外編の方で関りを持たせたいなと考えています！ (2021年3月3日 12時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - ヒプマイキャラは出ますか？ (2021年3月3日 9時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 仁王彩香さん» 仁王彩香様、コメントありがとうございます！今日更新しました！お待たせしてしまい申し訳ありませんでした！ (2021年1月29日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» Rさん仲間ですね！ラギーの声推しです。 (2021年1月29日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香(プロフ) - こっちの作品も更新がんばってください( ´∀｀) (2021年1月27日 12時) (レス) id: f42b11f826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年8月14日 19時
