吸血鬼 五 ページ5
『えーっと…頭大丈夫か？』
「えっ何その切り返し予想外なんだけど!?」
だってシリアス疲れたもん…それにもう人間たちは俺たちを認識出来ないはずだし―…
『それでお前はなんなの…クロの仲間？』
「無理矢理軌道修正かよォ…」
『だって話進まねーじゃん？』←
「まァいいや…違うよォボクらは黒猫ちゃん達のこと大っ嫌い〜だーからァかくまうと串刺しだぞォ？」
『きゃぁぁぁ!!襲われる〜〜〜!!』←
「今シリアスだったよねェ!!何でシリアルに するの!?」
『だってシリアス疲れるじゃん…』
今なら素を出しても人間たちは覚えてないだろうし？もう猫かぶり意味無くね？
そう考えていると手品師の後ろにクロにぃが現れてクロにぃはその勢いのまま手品師を蹴り飛ばした。
手品師はショーウィンドウにぶつかってガラスを破って突っ込んだ。
『クロ？いつの間にそっちに―…』
俺の言葉は最後まで続かずクロにぃが逃げる前に尻尾を捕まえた―…
「…取り敢えず逃げるぞ」
『待て待て待て!!ちょクロ〜っ』
…けどクロにぃの力が予想以上に強く俺は引っ張られて路地裏に来た｡
『お前が逃げてどーすんだよ！』
クロにぃがあまりにも逃げようとするので渾身の力で引っ張るけど―…
「な…何しやがる…離せ…俺はあんなイカれた吸血鬼とは向き合えねぇ…逃げねーと」
『同じ吸血鬼だろ!!お前しか向き合えねーよ!!』
「オレの知り合いじゃねーのは確かだオレとは関係ねー…」
『友達がやられたんだ!!あいつ放っといたらみんな殺される誰かが止めなきゃ……っ』
「めんどくせぇー……」
『…っ』
「【なにもできねぇ】【自分には力なんかねぇ】【誰かどうにかしてくれ】【誰か､誰か…】…みんながそう言うんだからオレもそっちがわがいい」
『じゃあ､お前だけでも逃げてろよ…負ける気はねぇけど…勝てるっていう自信もねぇけどな』
「!?」
クロにぃは最後の俺の言葉を聞くと驚いた顔をしていた｡
去り際にクロにぃがものいいたげな顔をしたけど俺は無視した。
「助けて誰か…っ」
俺は助けを求める虎雪の元へ走って手品師に乗っかかった。
―みんな､いつも誰か誰か…って思ってる…―
『龍征連れて逃げろ!!早く!!』
「あ〜んまり､派手なマネしてっとォ殺すぞォ？」
―でも…その誰かが手を伸べてくれるから―
「お前みてーな奴が一番面倒くせーんだ…」
『やっぱり来てくれた…』
―世界は回ってるんだ…―
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本田愛実(プロフ) - 早く続きが読みたいです！ (2022年1月3日 20時) (
レス) @page20 id: 83798b3a89 (このIDを非表示/違反報告)
るな - いい設定ですね！読みながら色々調べたら面白さ倍増!!続き読みたい!レイトレンス！ (2019年4月20日 21時) (レス) id: b53846a28e (このIDを非表示/違反報告)
ナイトメア - すごいですつづきおねがいします読みたいです (2018年12月31日 16時) (レス) id: e40bc9480f (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。続きが読みたいです。 (2018年8月26日 9時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
月光ノワール - クロと真昼のやりとりがとっても可愛いと思って楽しく読めました。続きを楽しみに待ってます。 (2018年6月13日 12時) (レス) id: ccd2719836 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月 | 作成日時：2016年6月16日 20時
