大切なあなた (ページ7)

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約束の日ページ7

悠仁と会える。
そんな日に
園子から連絡が入った。
「ご、めん。
今日はちょっと用事があって」

「えー？ほんとちょっとだけだからさぁ。
あ、なに、彼氏でもできた？」

「だから、違うってば」

「・・じゃぁ尚更いいじゃない！
え？どこいくの？？そこいくから」

「・・駅前、駅前のあの前に行ったカフェで」

「あ、あのゆずのあの店ね？オッケー♪」

「う、うん」

完全に彼女に流された。

早めに行く予定がその前にその近くでお茶を
することになった。

長くなければいいけど・・。

だけど

案の定・・・・

「・・ごめん、そろそろ行くね」
「あ、ちょっと待ってよ。
私も出るから～！
今からどこ行くのー？」
「・・友達のとこ！
だから園子は来ちゃダメだよ」

「え～挨拶する～」

今日の園子はいつもより
しつこい・・。

どうすれば・・

その時だった。
「ね、ねぇ！
あの人って！！
ぜ、絶対そうだよ！」

急に私の耳元でひそひそ話し出した園子に
耳を傾けた。

「・・なに、が」

向こうのほうで
こちらを見てる男性が目に入った。

ゆ・・

「悠仁だよ！ねぇ！
絶対そうだって！
声かけにいこーよ！」

「・・そんな、わけないよ」

悠仁のばかぁぁぁ・・
心の中で呟きながら

平然を装う。

「園子、もしそうだとしても
プライベート邪魔しちゃだめだって！」

「・・んー、でも」

「私、行くからね。
また連絡する」

「あ・・うん」

半ば強引に彼女と離れた。

もぉ、悠仁何してるのぉ・・

このままじゃぁ
園子に・・

「・・ごめん、つい。
ちょっとやっかいなことになったね」

急に電話がかかってきたと思えば
くすくす笑ってる悠仁の声が聞こえた。

「・・彼女今日、しつこいから
気をつけて・・」

私もつられて笑うと「わかった。頑張ってまくから
先入ってて」と
電話が切れた。

振り返ると
園子はまだあの場所でじっとしている。

大丈夫かな・・

そう不安になりながらも

少しわくわくした気持ちで
喫茶店へと入ったのだった。