泥酔 悠仁side ページ33
「じゃーー今日はいっぱい飲みましょー！
Aちゃんおめでとぉー」
「あ、ありがとうございます、かんぱーい」
「おめでとうA」
「へへ、ありがとぉぉ！かんぱい」
岩沢たちが見つめあってる写真を一枚パシャリ。
なんだよお似合いじゃん・・
「あー悠仁さん、今写真撮ったでしょー」
「いいじゃん一枚くらい！
ほら、あのラブラブ写真の横にでも飾れるの撮っとくね」
「もういいからぁ」
「・・・じゃぁ俺との写真撮って、岩沢さん」
「はー？なんでだよ」
「いいじゃーん、ね？？
ほらほら、Aちゃんこっち寄って」
「え？えっちょ・・」
「しかたねぇな」
そう言って俺が渡した携帯を構えた。
「・・っ？！」
机の下で俺は彼女の手を握った。
「ほら、にっこりしてね？」
「撮るよ、はい、ちーず」
やる気のない声で写真を撮られた。
彼女は俺の手を離してすぐ立ち上がった。
「・・私絶対変な顔してる」
「・・おーいいじゃん、Aちゃん
かわいぃよぉー・・？」
俺の言葉に岩沢がむっとした表情をしたのも
一瞬のことだった。
「・・・A、こっちおいで」
「あ、うん」 急に彼女を呼び寄せると
隣に座らせている。
「・・もぉ、
怒んないでよ岩沢さん・・」
俺がビールを飲み干したのを見て
「あ、悠仁さん・・次何飲まれますか？？」
「えっとじゃAちゃんと一緒のいただこうかな」
「あ、ちょっと待ってくださいね」
彼女が立ちあがろうとした時だった。
「座っといて、俺やるから」
そう言うと徐に立ち出した。
「・・はい、これ」
「あ、どうも」
俺が慌てて手に取ると白ワインを
岩沢は
グラスいっぱいに淹れてきたのだった。
「・・いや淹れすぎな」
「・・明日休みだろ、いけるいける」
岩沢が悪い顔してる。
そしてさっきから彼女の手を握ってるのが
視界に入ってる。
あぁぁああーやけ酒だー！
岩沢と彼女に言われるがままに飲み続けた結果、
案の定俺は泥酔して
ソファで横になっていた。
「・・だめだって」
「大丈夫だって」
「でも・・」
「ほら、こっちきて」
寝ぼけ眼の霞んだその向こう側で
彼女と岩沢が見える。
「・・んっ
だ、め・・」
「・・あいつ寝てるから」
そう言うとどこかにふたりで
向かっていったのが見えた。
え？
この状況は・・やばくない？！
だって俺
起きてるんですけどーーー
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作者名：miu | 作成日時：2019年11月4日 14時
