戸惑い ページ34
悠仁が満面の笑みで
目の前に立ってる。
私、夢でも見てる？
なんで、彼が私の家を知ってるの？
厚ちゃん？
あれ、違うの？
なんで・・
「これ！タッパーやっぱり返そうと思って・・
あと、さっき言った桃ね！
これさ、めちゃくちゃ甘くて美味しいんだ！」
あぁ、あの時家に一度・・
袋から取り出した桃はすごく
大きくて、デパートの果物屋さんに高値で売られてそうな桃だった。
「こんな、大きな桃初めて・・」
「好き？」
と笑顔で訪ねてくる。
「うん、好きです・・」
私が桃をもってにやけてると
急にドアが開いて
彼に抱きしめられた。
「え・・ちょっ悠仁さん？」
ぼぉっとする頭では
思考が追いつかなくて
何が起こってるのかわからない。
「・・せっかく治ったのに・・
風邪移っちゃう」
私が体を離そうとすると
彼はもっと強い力で私を抱きしめる。
なんで・・
なんでこんなこと・・・っ
「俺の事好きじゃない？
嫌い・・・？」
え・・
「そんな、
嫌いだなんて・・」
私が俯くと悠仁は優しい目をして
髪を撫でて
私の頬を大きな手で包み込む。
「・・俺より岩沢さんがいい？」
！
「厚ちゃんから
何か聞いて・・るんですか？」
「なんにも？
でもなんとなく、わかるよ。
ベッドで
何かしたって事くらいは・・」
「！！」
やっぱり・・・気付いてたんだっ
恥ずかしくなって
胸がばくばくしてる。
私と厚ちゃんの
ふたりだけの秘密だったのに・・・
私が・・私が悪いんだ・・・
「・・バレちゃまずかった？」
私の顔を覗き込んでにこっと笑った。
「・・なんのことですか」
慌てて演技を続ける私に
ふふ、と笑うと
「あっそうそう、
これ！アイス！溶けちゃう前に食べて！」
「あ・・このアイス・・」
「ふふ、こないだ看病してくれた日、
買おうとしてたのに
俺のせいで買えなかったでしょ？」
「・・ありがとうございます」
そんな事・・覚えててくれたんだ。
急に体を離し
さっきまでの流れが嘘だったかのように
和やかになる。
でも
私の胸はドキドキしていた。
「急に押しかけてごめんね。
ちょっと、調子乗っちゃった♪」
「・・・・」
「俺さ、Aちゃんと仲良くしたいから。
これからもよろしくね？」
「・・・」
「岩沢さんには内緒で」
こそっと耳打ちすると
手を振り「じゃぁね」と
行ってしまった。
どういう事・・？
なんで私なのか・・
なんで桃なのか・・
全てにおいて理解できないでいた。
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miu(プロフ) - みくさん» みく様 ご指摘ありがとうございます。外せてませんでした( ﾟдﾟ) (2018年9月10日 0時) (
レス) id: ccb9a6d634 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - オリフラ外さなくていいんですか? (2018年9月10日 0時) (レス) id: 5382e69d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miu | 作成日時：2018年8月28日 23時
