君と私のこと。 (ページ21)

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チャンソンの愛ページ21

「A好きだよ」

「チャンソン・・私は・・」

「好きなんだよ、ごめんね」

・・・なんで謝るの？
そう思ったけど言えなかった

「だれを好きでも構わないよ
でもね、忘れないで
ダンスを一緒に踊るのは俺なんだよ

踊ってるあいだだけでも
俺を好きになってほしい・・

うまくできないんだ、今日だって・・」

彼にそう言われた瞬間わかった
その愛の深さに

私が違う人をすきだとわかっていたのだ

「チャンソン・・」

「A、ダンス中
他の男を思い浮かべるのは禁止だよ？
それだけは守ってほしい」

「な、にそれ、
ダンス中にそんなこと考えるわけないじゃない」

私がそういうと視線をはずした

「ダンスしてる時だけでいいからさ、
俺のことだけ見てよ」

チャンソンが鼻をすすった

「チャンソン・・泣いてるの？」

私が頬に手を伸ばした瞬間だった

キィーー

屋上の重い扉が開いた

「A！！」

むこうで息をきらし
ジュノが私の名前を叫んだのが聞こえた

「え？？」

私はぱっと手を引っ込めた
見られたくない
そう思ったから・・

ジュノ・・ッ

体の奥から熱いものがこみ上げてきて
ジュノへの気持ちを再確認した