君と私のこと。 (ページ16)

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やきもちページ16

そういっているとむこうで
私を呼んでいる声がした。

だ・・れ？

振り返ってもわからない。

ジュノが私に近づいてきた。

「あ！だめ、これ以上近寄っちゃ・・」

これ以上近寄られたら顔から火が出そうだ。

ジュノは口を尖らせた。

「わかったよ、
近寄ってほしくないわけね」

あ、誤解させた・・

「ジュノ、
あのそういう意味じゃなくて・・」

なんて言えばいいのか
迷った時だった。

「A」

次は近くで呼ばれた名前。

「チャンソン！
どしたの・・？」

「なんで呼んでるのに無視すんだよ」

「え。わかんなかった・・」

「何度も呼んだよ」

そう言った時
ジュノを睨んだチャンソン

「ジュノも聞こえてただろ？」

「・・・俺は呼ばれてないから関係ないもん」

「Aが気付いてないなら
言ってくれたっていいだろ？」

「なんだよ、俺が悪いのかよ」

ジュノが私が気付かなかったせいで
怒られている。

「やめてよ、チャンソン・・
ジュノを怒るのはおかしいよ。
私が悪いだけじゃん・・ごめんってば」

そう言った瞬間チャンソンは
唇をかみながら私の手首を引っ張った。

「ちょっときて」

「え、チャンソン・・？！」

チャンソンが私を引っ張ってきた。

「怒んなよ～」

とジュノが後ろで笑っているのが聞こえた。

「え？チャンソンそんなに怒ってるの？！」

「そんな怒らないでよ・・
聞こえなかったんだもん」

私がそういうと振り返り真剣な表情で
私の髪を撫でた。

「だめだよ」

怒っていたはずなのに
穏やかな声で話すチャンソンに
びっくりしていた。

「へ？」

「俺以外に笑いかけないで」

「え？な・・んで？」

「嫌だから」

「・・やきもち？」

嬉しくなって私がそういうと
彼はほっぺたを膨らませた。

「悪い？自分の彼女だから心配なんだよ」

え・・・彼女？

「今なんて・・」

「チャンソン！
今から重要な話があるんだから部屋に入って！」

「はい、すみません」

チャンソンが私の頭を
ぽんぽんと優しく手をのせた。

「え、ちょっチャンソ・・
私は・・」

ガチャン

楽屋に戻る彼は
幸せそうな表情をしていた。

かのじょ・・・？

わたしが？

私が彼女なの？

え、うそ、なにそれ・・

私はチャンソンのその言葉に
ただただ混乱していた。