君と私のこと。 (ページ1)

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チャンソンの相手役ページ1

私は今、
2PMのライブに出るダンサーをしている。

チャンソンの相手をするのだが
本音を言えば、ジュノの相手をしたかった。

ずっと前からファンで

・・好きだったから。

そんな人たちの近くにいれることが
幸せで未だに信じられない。

今、踊ってる "Back2U" は
激しく艶美なダンスで、
いつもチャンソンの熱く情熱的な目線に
くらくらする。

これがジュノだったら
・・どうなっていたのだろうか？

考えただけで倒れそうになる。

「A、さっきはごめん・・
俺ミスったからぶつかりかけたよね」

「うん、大丈夫。

それにしてもすごく熱い・・」

「俺も、熱くてたまんない」

そういうと私の前で上を脱ぎ出した。

「ちょっ・・チャン・・」

「チャンソン・・
それサービスじゃなくて
セクハラだよ？」

私が目をつぶると
同時にむこうから声が聞こえた。

「え？そうなっちゃうの？
ねぇ、A」

えっ！？え・・や・・

私が指の隙間から覗くとチャンソンが
中途ハンパに脱いでいるのが見えた。

「ぬ、脱ぐのか着るのか
どっちかにしてよ」

そういうと
むこうから声の主が近づいてきた。

あ・・やっぱりジュノだ。

わ、やばい。

ドキドキする・・

これは・・チャンソンに？

いや、確実に
ジュノが私に近づいてくるからだ。

「A、あっち行っとこう」

「え、あ」

急に手を引っ張られ
びっくりする私をよそにジュノが笑い出した。

「あんなダンスしといて
ちょっと脱いだくらいで
なーに顔真っ赤にしてんの？」

「え、私顔真っ赤？！」

「くく・・ほら、みてみなよ」

鏡の前で立たされ自分を凝視した。

違う、これは違う・・

これは明らかに・・・

「これは、ジュノがいるから・・」

あ、私ったら。

「へ？俺がなに？」

「や、あの・・なんでもない、です」

「ん？なんか聞こえた気がしたけど？」

そういうと私の背後から、
耳元で囁くように呟いた。

「・・あれ、違った？」

だめだ、今絶対顔真っ赤にしてる。

そう思うと鏡の前に映りたくなくて
私は逃げ出した。

「えっと、ごめんなさい、
私その～
チャンソンと話の途中だったから
戻りますね」

特に話なんてなかった。

だけど恥ずかしくて・・
あの場所には居れなくて。

上半身裸のチャンソンの元へ
また戻ってきてしまった。