痛いのは最初だけ４【佐野玲於】 (ページ21)

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ニジュウイチページ21

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心の準備が何にも出来てない！！なんとなくソファーに正座して背筋を伸ばした。

あきらかに不自然？でもこうでもしなきゃ落ち着かない。

玲於『あ、今開けます。』

リビングから玄関ちょっと覗きながらさっきとは違うドキドキ。

今さっきチューしたばっかりなのにどんな顔してお父さんに会えばいいの、、、

玲於くんが鍵を開けた瞬間、勢いよくドアが開いて

隼『じゃ～ん！！サプラーイズ♪』

そんな声に危なくソファーから落ちそうになった。隼くん？

玲於『、、はぁ？』

たぶん玲於くんの今まで聞いた中で一番の不機嫌な "はぁ？" だったと思う。

隼『ちょっとちょっとぉ。何その歓迎されてない感じ。』

玲於『いや、歓迎なんてしねーわ。何がサプライズだよ、、帰ってマジで。今お前の相手してる場合じゃないから。』

玲於くんが無理矢理ドアを閉めようとするけど

メンディー『なになに？いつにも増してしょっぱいじゃん。』

隼くんの後ろからおっきい人がガッチリ扉を押さえてる。

玲於『うわぁ、、メンディーも居んのかよ。もう一番いらねーわ。』

メンディー『こらこら！』

そんなやり取りに一気に気が抜けて思わず吹き出しちゃった。

それに気づいた二人

隼『Aちゃーん！やほー。』

メンディーさんも満面の笑みで手を振ってくる。

その手を玲於くんがバシッて叩いてメンディーさんが俺だけ理不尽って顔してて本当におもしろい。

隼『ピザパーティーしよーぜ！イエーイ♪ お邪魔し、』

よく見たら隼くんの手にはピザの箱。

玲於『いやいやいや、、させねーよ。』

メンディー『あら冷たい！いーじゃん、Aちゃんも一緒に食べよ～！』

そんな誘惑、、、勝てる気がしない。。。

隼『ほら、Aちゃんめっちゃ食べたそう！目がキラキラしてる。ね？』

そう言われてつい頷いちゃった。

しかも皆には聞こえてないけどお腹がまたいいタイミングで鳴るんだ。バカ！お腹のバカ！！

隼『見た？玲於、見た？Aちゃん食べるって。』

メンディー『いっぱい食べる君が好き～♪』

リズムちょっとズレてるけど玄関で歌い出すメンディーさん。かわいい(笑)

こっちを振り返った玲於くんは目が合うと大きなため息ついて

玲於『あーもうマジで近所迷惑だから。、、、食ったらすぐ帰っ、』

言い終わる前に二人は適当な返事しながら元気に入ってきた。