痛いのは最初だけ２【佐野玲於】 (ページ43)

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よんじゅうさんページ43

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玲於『や、何かあったでしょ？ Aと。。』

亜嵐『、、、気になる？』

玲於『まぁ、兄ちゃんとして。。あいつ帰って来てからちょっと変だし。』

亜嵐『ふーん、兄ちゃんとして、、ね。
うん、、俺さっきAちゃんに告白した。
どうしても守ってやりたいって思ったら告白してた。』

玲於『は？、、』

亜嵐『Aちゃんはさ、玲於の知らないとこでいっぱい泣いてんだよ。前にも言ったけど、俺は絶対泣かせない。。もし何かあって泣いてたら慰めるのは俺でいたい。
今日はちゃんと呑む前に本人に伝えたから。』

玲於『...Aは？Aは何て、、』

亜嵐『、、、今度の日曜日、デートの約束してる。門限までには帰すから。』

亜嵐くんが去ったキッチンで、１人動けないでいる俺。

呑んだからじゃない。視界が歪む、、、

亜嵐くんが本気だってわかってたけど。。

俺の知らないとこでいっぱい泣いたの？

亜嵐くんの前では何でも見せられんの？

好きだよって言われて私もって言ったの？

さっき俺には何にもないって言ってたくせに、、、

ずっともう限界だった。

傍に居るのが当たり前で、それでも責任とかプライドとか世間体とか、Aを好きだなんて認めたらダメだってずっと自分の気持ちを誤魔化してきたけど、、、

この前、夜中に帰って来た時ソファーで１人涙流しながら横になってるAが居て、そのくせ俺にどうしたの？なんて心配そうに聞くAを見てたらたまらなく愛おしくて、、

すげー好きだって気づいたなんて口走ってた。。。

抱きしめた体は震えてて、俺の肩にAの涙が落ちた時にあぁ、俺間違ったなってすごく後悔した。

Aにそもそもそんな感情持ったらいけないって理性がギリギリ働いた。

酔ってるかも、なんて誤魔化したけどあいつはどこまで俺の気持ちに気づいてたかな。

超がつくほど鈍感だから、このまま上手く誤魔化せたらまた元通り兄妹みたいに傍にいれるかなって逃げたんだよ俺は。

情けないズルイことばっかり考えて。

でももう自分が抑えられる自信ねぇ、、

だからこれが解決してAが家から出て行くなら、、どうせ離れるなら、、

二度と会わないようにすれば断ち切れるって、、、嫌われる覚悟で全部打ち明けようと思ってたのに。。。

それも全部自分のエゴだ。

結局俺は自分のことしか考えてないね。。。

あいつの幸せを願ってやらなきゃ。