痛いのは最初だけ２【佐野玲於】 (ページ20)

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にじゅうページ20

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思わず大きな声が出た。別に寝起きが悪いからじゃない。

お風呂上がりの玲於くんはいつものシャンプーの匂いに戻ってて、、、

ただそれだけなのに、自分だけに残ったエリカちゃんの匂いに急に我慢出来なくなった。

エリカちゃんとこんな時間まで何してたの？抱きしめただけでそんな消えないほど匂いつく？優しくしてあげた？意地悪なんかするのは私にだけだもんね。。

その手でこれ以上触れられたら私の心臓もっと壊れそう。。。

悲しいとか苦しいとか痛いとか辛いとかが一気に押し寄せて感情が爆発する

A『寝ぼけてなんかないよ！そっちなんか酔っぱらってるくせに！私には門限破るなとか言ったのに全然帰ってこないし！LINEちゃんと返せって言ったくせに返さないし電話も出ない！もう玲於くんなんか知らない。豆腐の角に頭ぶつけちゃえ！』

玲於『、、、悪かったって。本当にごめん。携帯は充電切れてて連絡出来なかった。 ...遅くなったのはエリカちゃんが、』

A『聞きたくない！酔った人の言うことは信じるなって言ったの玲於くんでしょ。。。もう、、お風呂入る！！』

エリカちゃんの話なんて聞きたくない。
スペアキーをテーブルに置いてお風呂場に向かう。

玲於『A 待てって、、俺酔ってない。』

A『ついて来ないでえっち変態すけべ！』

どうしても洗い流したい。香水も涙も嫉妬で汚い自分も...何もかも。

脱衣場の鍵閉めて着てた部屋着を洗濯機に投げ込む。

シャワー水みたいに冷たくして泣きながら浴びた。
ボディーソープつけまくっていっぱい洗ったし、髪の毛だってもう一回洗って、どこにもエリカちゃんの匂いが残らなくなる頃には落ち着いた。

こんなに嫌な思いしたくせに

それなのにドライヤーしながら玲於くんと同じ匂いになったことに安心するの。

髪の毛乾いて時間見たら夜中の２時過ぎ。

明日の学校この顔で行くかと思ったら笑えてきた。

、、さっき玲於くん酔ってないって言ってたけど。

酔ってないって酔ってる人が言うやつだよね？

信じちゃダメなんだよね？

とりあえず、、、部屋着洗濯機に入れちゃったから着る服ないんですけど。

仕方ないからバスタオル巻いて寝室に着替え取りにいこ。
どーせ酔っぱらいの玲於くんは寝ちゃってるだろうし！

ドア開けたら目の前の通路にチョコベビーが置いてあった。

、、、騙されない。こんな子供騙しで私は騙されたりしない。。はず