じゅうきゅう ページ19
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前に付き合ってた人と別れた時、辛くて悲しくてどうしようもなかった私に友達の誰かが言った。
痛いのは最初だけ
だから我慢するのも一瞬
すぐ終わる
大したことない
2回目からは経験してるからもっと楽になるって、、
注射と一緒
いつか忘れるし、失恋の痛みなんか慣れるもんだって
...そんなの嘘だよ
だって何回味わっても痛みはいつだって痛いことに変わりはないし、こんな痛いの慣れるわけない。
それをわかってたって...恋に落ちたら痛みに無防備になる。
まして一方通行の片思いなら
傷つかないなんて絶対ないし、どれだけ我慢したって涙は流れる。
やめようと思っても簡単にやめられない。
気づいたら好きになってて、、、自分ではどうしようもない。
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玲於『、、、ごめん。 俺、酔ってるかも。』
うん。。。酔ってなかったら抱きしめる相手 間違ったりしないもんね。
離れた体、私が着てる玲於くんの部屋着にもエリカちゃんの匂いが付いた。。
A『...大丈夫?』
私は大丈夫じゃないけど、、
もしかして玲於くんも自分ではどうしようもない恋してるんだったら この痛みは一緒なのかなって。
精一杯無理してそんなこと言った。
玲於『A、、あのさ、
...いや、後でいいや。
風呂入ってくる。。。Aはベッドで寝な。』
落ちてたスペアキー拾って渡された。
1人になったソファー
残ったのは、ドラえもんのスペアキーを握りしめる私と、鼻につく香水の匂いと、拭いても拭いても流れる涙だけ。
神様なんて大嫌い。
玲於くんなんて大嫌い。
嘘、、、 大好き。 どうしても嫌いになんてなれないよ。
止まらない涙がそれを証明してる。
水飲んで涙で流れた水分を補給する。
もうベッドになんて行く気しない。だってこの嫌な香水の匂い、玲於くんのベッドに持ち込みたくないんだもん。
明日部屋中にいっぱいファブリーズしよ。
ソファーの布団に潜って目を閉じた。
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玲於『A、、A!! ダメだってここで寝たら。ほら、ベッド行くよ。』
お風呂上がった玲於くんが いつの間にか寝てた私を揺すって起こす。
A『...やだ。ベッドには行きたくない。絶対行かない。。行くならもう一回お風呂入る。』
玲於『何? 寝ぼけてんの? 、、、掴まって、抱えてくから。』
A『嫌だって言ってるでしょ!やめてよ! 、、触らないで。』
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作者名:にゅす | 作成日時:2018年10月6日 0時