痛いのは最初だけ２【佐野玲於】 (ページ31)

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さんじゅういちページ31

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玲於『うっかりね、、
俺さ、父ちゃんとAを責任持って預かりますって約束したの。でもやっぱり俺、、父ちゃんとの約束守れないかもしれない。。。』

眠そうな目が真剣な眼差しに変わった。

A『それって、、どういう意味？』

玲於『わかんない？、、、うん、わかんなくていいよ。
でも今の状況が解決したら、、Aを狙ってる奴のこと、ちゃんと解決したらそしたら話す。
...きっとそれ聞いたらお前は二度と俺と会いたくなくなると思うから。これからはお前のこと本当に大切にしてくれる亜嵐くんに守ってもらうんだよ。わかった？』

A『、、、全然わかんない。何それ、』

玲於『俺はやっぱり兄ちゃんになってやれない。守ってやれるのは俺じゃないよ。。』

そのまま寝室を後にしてどっか行っちゃう。

解放された手

玲於くんの体温が失われて一気に体が寒くなって何を言われたか理解できない。ううん、理解したくない。

お兄ちゃんすら無理って、、それがなかったらどんな理由で傍に居れる？
違う。。もう傍に居ることさえ許されない。

守ってやれるのは俺じゃないよは、玲於くんが守ってあげたいのは私じゃないって意味だもんね。

ちゃんと話すって、エリカちゃんが好きだからお前は邪魔なんだよってことを？

酔ってて覚えてないかもしれないけど、私玲於くんがエリカちゃんをどうしようもなく好きだってことは知ってるよ、、、

あの日、抱きしめる相手間違えて好きって気づいちゃったって言ったもん。

解決するまで傍に置いてくれるならそれでもいい。
二度と会えなくなるならそれまでは精一杯笑顔で傍に居よう。

うん。痛いのは慣れる、はず。

今は大人になる為の痛さに必死に耐えるの。

朝ご飯はあんまり喉を通らなかった

玲於『もう食わないの？、、、いつもがっついてるくせに。一丁前に女の子みたいじゃん。』

A『うるさいなぁー。今日は食欲ないの。。』

玲於『あぁ大丈夫だから。朝は俺が一緒に居るじゃん。怖い思いなんてさせないって。』

A『ありがとう。。』

駅までの道もいつも通り車道側歩きながら、周りをキョロキョロ警戒してくれて。
亜嵐くんと同じ。

守ってやれるのは俺じゃないとか言ったくせに、、あんまり優しくされたら、離れる時に余計痛いんだよ。

駅に着くとアイツ居たらすぐ教えてってピッタリ体をつけて今日はスマホも見ない玲於くん。

私も急に緊張してきて体が震える。