痛いのは最初だけ２【佐野玲於】 (ページ29)

今日:1 hit、昨日:16 hit、合計:344,982 hit

にじゅうきゅうページ29

★

違うよ。。電話しなかったのは玲於くんにバレて離れるのが嫌だったから、、、
泣いてたのは玲於くんがエリカちゃんと一緒にいるのが辛くて苦しかったから。

守ってほしいのは玲於くんなのに。。。何でそんなこと

あ、、そっか。。。

お兄ちゃんていう責任感。

私が背負わせちゃってるんだ。

私が家に居たら尚更だね、、

玲於くんにそんな思いさせるくらいなら早く家に帰らなきゃ。

玲於『A...もう風呂入ってきな。』

A『玲於くん先に行ってきて。。私は後でいい。』

玲於『、、、そ？わかった。』

それでもソファーに微かに残ったエリカちゃんの匂い。
急に思い出して、玲於くんがお風呂入ってる間にファブリーズいっぱいかけて少しでも玲於くんの近くからエリカちゃんの痕跡を消す。

無駄な努力。。。

玲於くんが上がるまで自分の左手にネイルの練習しよっと。

玲於『A、風呂いいよ。沸かしたから入って来な。』

A『あ、うん。ありがとう。』

玲於『頑張ってんじゃん。そういうとこ出来る子っぽいわ。』

A『もぉ！その言い方やだ！ご飯も頑張ってるよ、、』

玲於『確かに。上手いもんねお前の飯。
......いつでも素敵なお嫁さんになれるって亜嵐くん言ってたもんな。』

A『、、エリカちゃんのが美味しく作れるよきっと。しかも綺麗だし可愛いって神様はやっぱり意地悪だね。生まれ変わったら私も、』

玲於『お前はエリカちゃんの何を知ってんの？、、俺は、』

A『あっ、あの私、、、お風呂行ってくる。』

。。。

あー最悪、、余計なこと言わなきゃよかった。

知りたくないくせに知りたくなっちゃう。。。望んだ答えが返ってくるはずないのに

バカだね。墓穴掘っちゃった、、

"エリカちゃんの何を知ってんの"

シャワー浴びてても頭から離れない

泣いてばっかり。どんだけ泣けば涙は枯れるんだろう。

お風呂上がってリビング戻ると

玲於『お前さ、俺の寝床、、ソファーに何したの？ビショビショなんだけど。』

A『え？ファブリーズ、、、』

玲於『適量ってもんを知らないわけ？』

A『適量だもん。むしろ足りないくらい。。。』

玲於『はぁ？、、もういい。、、ほら、行くよ。』

A『や、、え？』

寝る！って私まで寝室に連れてく玲於くん。

玲於『仕方ねーだろ、ベッドしか空いてないんだから。ファブリーズしたお前が悪い。』