王子なんてくそ食らえ２【佐野玲於】 (ページ5)

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、、、これってすごいわがままだよね。自分勝手で嫌になる。

綾乃『どっちからも逃げたらAが後悔すると思う。
だいたい佐野くんを好きって気持ちが絵理ちゃんに申し訳ないって思うのって、なんか佐野くんにも失礼だよ。
絵理ちゃんも佐野くんも大切って素直に自分の気持ちに嘘つかないほうが私はいい気がする。』

A『綾乃、、、何か真面目に語ってる綾乃大人だね。今までのイメージと全然違う！』

綾乃『あーちょっとバカにしてたでしょ。私だって恋したり失恋したり色々あったよ。
でもせっかく誰かを好きになったんなら全力で好きになりたいもん。今って二度と戻らないんだよ？』

A『私、絵理じゃなくてきっと自分が傷つくのから逃げてるんだね。』

友達と同じ人を好きになるってことは、その恋が叶っても叶わなくてもどっちかを失うことになるのかな。って怖くなってた。

綾乃『でも恋って誰にも遠慮するものじゃないと思うよ。私は好きってその気持ち応援してる。』

A『、、、ありがとう。綾乃ってすごいね！』

綾乃『うわー白々しいわ(笑)

待って、、、白々しいが白濱らしいに聞こえる私は重症だと思う？♡』

A『何それ(笑) 重症！！』

玲於が好きだけど、今付き合いたいとかそんなこと全然考えられなくてまだ叶わない恋の辛い苦しさを私は知らない。

今でも息が出来ないくらいなのに、心臓が潰れちゃうくらいってどれくらい苦しいんだろう。

それでも、、、私はきっと玲於を好き。

話しながら二人で体育館をあとにして、とりあえず教室に向かう。

もうすぐ文化祭もおしまい。
始まる前のワクワク感が大きかった分、終わるのがものすごく寂しいな。

初めての文化祭、絶対忘れられない。

また玲於のダンス見たいな。

動画撮ればよかった、、、

涼太『あっ！Aちゃん、綾乃ちゃん。ダンス部すごかったね。』

廊下でキラキラな笑顔の涼太くんが話しかけてきた。

綾乃『うん！涼太くんも見た？』

涼太『見てたよ！近くに居たんだけど気づかなかった？(笑)』

A『そうなの？人いっぱいだったから。』

涼太『俺すぐAちゃんわかったよ。綾乃ちゃんの亜嵐くんコールも聞こえてた(笑)』

綾乃『嘘？やだ、恥ずかしすぎる///』

涼太『Aちゃんも釘付けだったもんね、玲於に。』

A『えっ///そ、そんなことないよ。』

涼太『ズルイな玲於は。』

綾乃『、、ずるいって？』