〔例外処理を検出しました〕 ページ22
「Aさんには、私には見えないなにかが見えているんですね」
そう言われ、ビクッとなる。
え！？ もしかして、光扉のこととかいろいろ知っている――！？
「でも、ひとりで抱えこみすぎないでください」
――というわけじゃなくて。ただ純粋に、心配してくれているみたいだ。
エーミールさんの真摯な、どこか懇願するような瞳に射ぬかれる。ほとんど真っ白な、少し灰みがかった美しい瞳。
いつまでも見ていたくなるほど、怖いくらいに綺麗な双眸と、ほんの少しだけ距離が縮まる。
「無理を言って心配かけてごめんなさい」
「もう、本当ならすぐにでも会長に連絡して、全体会議を開きたいくらいなんですからね」
「う、すみません……」
「反対勢力へのグルッペンさんによる宣戦布告を皮切りに、手始めにトントンさんによる大粛清を――」
ものすごいワードが飛び出す。
書記長の粛清なんて、恐怖の具現化でしかないんだが？？
私がビビっているのを見ると、エーミールさんはくすりと笑った。
それだけ頼もしいんですよ、なんて言うみたいに。
*
エーミールさんという強力な味方を得たとは言え、やっぱり教室に入るのは怖かった。
もしかしたら、表面上は笑顔を浮かべてくるクラスメイトの中に、犯人がいるかもしれないから。
席につく。今日は「おはよ！」と元気よく出迎えてくれるシャオロンがいなかった。前の席のコネシマもいない。ロボロもいないし……
で、なんだか久しぶりに静かな朝だった。
「……あれ」
ない。カバンに入れたはずなのに、ノートがない。生徒会室に忘れてきた？
あわてて生徒会室に向かう。エーミールさんに教えてもらったとおり、旧校舎寄りの裏階段で近道をする。
予鈴前の旧校舎は、ひとけがなかった。廊下の前方から歩いてくる男子数人と、初めてすれ違う。
「なぁ、それ仮病？」
mode：脅迫→←system message：警告機能は正常に作動しています
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よぞら(プロフ) - なべるさん» コメントありがとうございます！おかげさまで続編を再度出せました〜！お気づきありがとうございます！マイペースに更新がんばってまいります！ (3月3日 0時) (
レス) id: 5ed934123e (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - やった〜続編だ〜！(最近多忙すぎて全く追いつけていない……つら)……更新早すぎじゃないですか？ 体調気を付けてこれからも頑張って下さい！ (3月2日 0時) (レス) id: e38926c3fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よぞら | 作成日時：2024年2月29日 22時
