想起：不服後輩 ページ3
「そんなことを気にしているのか」
「そんなことって！ 進路もかかってるし、試験のためにしんどい努力をしてきた人がたくさんいるんだよ！？」
そう言って思い出すのは、ショッピくんだ。
チーム発表のあと、どこか不満げな顔をしていた。鬱先生がこそっと教えてくれたが、サブリーダーをやりたかったらしい。
というかみんな、ショッピくんはサブリーダーをやるだろうと思っていたという。
ショッピくんだけじゃない。メンバーにも残念そうな顔色が見えた。
そりゃ、誰だってトップオブトップ、絶対的リーダーのグルッペンさんと組みたいに決まってる。生徒会メンバーにはその実力がある。
生徒会メンバーだけでなく、クラスメイトたちだってそうだ。
「もしかしたら会長と……！」と希望を抱いて努力してきたことは知っている。
そもそも、軍学校に通おうという志を持った者たちだ。自習に自主練にと努力を重ねてきたのだろう。
私の前任者、ヒイロ・リンもその一人。
並々ならぬ努力を積み上げ、将来は有能な衛生兵になるだろうと言われていた。
……でも、私は違う。
たいした才能はない。努力もそんなにしてない。なんならもともとは風景だった。ＮＰＣだった。
ただ、自我に目覚めただけで。
このおかしな男の、
「“気まぐれや酔狂で選ばれた”、とでも？」
「……違うの？」
男は黙ったまま、しばししてニヤリと口の端を吊り上げた。
「まぁ、とにかくこれも必要な“イベント”だ。存分に主役っぷりを魅せてくれ」
「だから、辞退するって――っておい！」
男は私の言葉を最後まで聞くことなく、またもやパッと姿を消した。
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よぞら(プロフ) - なべるさん» コメントありがとうございます！おかげさまで続編を再度出せました〜！お気づきありがとうございます！マイペースに更新がんばってまいります！ (3月3日 0時) (
レス) id: 5ed934123e (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - やった〜続編だ〜！(最近多忙すぎて全く追いつけていない……つら)……更新早すぎじゃないですか？ 体調気を付けてこれからも頑張って下さい！ (3月2日 0時) (レス) id: e38926c3fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よぞら | 作成日時：2024年2月29日 22時
