【d!】元NPCはハッピーエンドを望まない

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「じゃあ、また放課後な」
「ありがとうございました！」

トントンさんは教室の手前まで送ってくれた。雑談が終わってしまうことにさみしさを覚えながら、三年生の教室へ歩いていくその広い背を見送る。

と、何十もの視線に射抜かれていることに気づいた。

恐る恐る教室に入ると、つかつかと、主に女子がやってくる。

「ちょっと転校生！？」

「ひいっ！？」

「二日目にして副会長と一緒に登校ってどういうこと！？」
「羨ましい！ ハンカチがあったらかじりたい！！」
「あぁでも、今日も素敵なお姿だった……」
「お顔が天才すぎる……」
「はぁ……この学校でよかった……」

一斉に話しかけられたが、一人、また一人とうっとりした表情を浮かべ出した。思い出し感動、をしているらしい。
詰め寄られたものの、即座に放置されております。

「Aちゃんさ、あの(、、)リンちゃんの推薦なんでしょ？」
「この学校を任せたからね！」
「副会長をがっかりさせないようにキリキリ働くんだよ、新役員！」

「う、うん……？」

ありがちなやっかみからのイジメが始まるかと思ったが、真逆である。
ぎゃーすか騒ぎつつも激励で終わり、なんだか副会長、ひいては生徒会の徳(？)を感じた。
本当に、友人も、副会長も、生徒会自体も、生徒みんなから慕われているようだ。

愉快なクラスメイトたちの熱い歓迎を受けながら、席に着く。


えーと。

まず、気が進まなさすぎるけど、鬱先生に昨日地震があったかを聞こう。

それと、この懐中時計のことも調べたい。旧図書館に通っていて博識そうなエーミールさんなら、なにか知っているかもしれない。

くれぐれも、”エンディング“を迎えないように気をつけないとだけど。

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今日の部活

豚をなでていたら書記長が「なでてる姿を見てるだけで癒されるわぁ」とニコニコしています。

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