第二百二十二話【あれから......】 ページ35
「Aのばかばかばかーー!」
「ごめんなさーーーい!!!」
体調も回復し、武装探偵社に戻った秋田は朝から皆んなからのお説教を受けていた。大体のその内容は黙って勝手に死ぬなとか。危険があればすぐに退避しろとかなどなど......
ほぼ一日中お説教のフルコースを受けて、秋田は白く燃え尽きていた。
結局、最後にお説教し始めた乱歩が怒りながら自分も泣き出し、お説教の連戦にメンタルが十分に疲弊してい秋田も一緒に泣き出したため、探偵社の皆んなが二人を宥め出すまでに発展した。
「ごめんなさい......ヒックッ......ヒック......」
一日でほぼ一生分泣いても涙は枯れず、秋田はまだ子どものように泣き続けていた。流石にちょっとやり過ぎたかと皆んな思うが、逆に彼女はそれだけのことをしたと考えると、情けを掛ける考えも吹き飛んだ。
「まっ、何はともあれ良かったよ」
だが、誰かが言ったこの一言に尽きると思われる。それには探偵社の面々も同意した。
「もうしません......から......ヒックッ」
もう何を言っても泣き続けている。
取り敢えず、全員からのお説教が終わった後で、秋田は探偵社の女子の面々に連れられて医務室に行った。
────暫くして、まだ目の周りの腫れは残るが、泣き止んだ秋田が医務室から出てきた。
「皆さん......すみませんでした......」
弱々しい声で言いながら、秋田は皆んなに謝るようにお辞儀をした。
「あぁ、全くだ。本当に心配したのだからな」
福沢は困ったように言った。
実際、福沢が平静を装っていたつもりも探偵社員達の知らないところで湯呑みを三度割っていた。今考えれば伝説と語られる銀狼においてはあるまじき失態。
しかし、福沢にとって秋田を引き取ってからは秋田を自身の娘のように成長を見守ってきた。そんな存在が予期せず亡くなったとなると誰でも同じ反応をするだろう。
「うぅ......ごめんなさい」
秋田の目に再び涙の雫が湧き上がる。だが、秋田は泣かないように堪えた。
「あの......それで......一つお話しが......」
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トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» コメントありがとうございます!無事に完結することができました。そう思っていただけたのなら私も嬉しいです。私も知っている作品がありましたらぜひ読ませていただきますね(^^) こちらこそ応援してくださりありがとうございました! (2023年1月31日 15時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 完結おめでとうございます!!トキハルさんの書く文章を読んで私、漸く作者側に戻ってみようと思うことが出来ました。今度は私の作品を読んでいただけたらとても光栄です^^本当にお疲れ様でした!! (2023年1月31日 10時) (レス) @page40 id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)
トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» たくさんお待たせしてしまってすみません(┯_┯)ずっと待っていてくださりありがとうございました! 後編もまた来週くらいには上げられるように仕上げていきますので、今もう少しお待ちしていただけるとお願いしますm(_ _)m (2023年1月28日 10時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 続編おめでとうございます!!そしておかえりなさいです!ずっとずっと待ってました^^戻ってきて下さっただけで嬉しいです!!更新応援してます!! (2023年1月28日 7時) (レス) id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トキハル | 作成日時:2023年1月26日 23時