第二百十一話【協力者】 ページ24
「さぁ、時間がないぞ。夜が明ける前に救出しないと霧がこのヨコハマを覆い、秋田Aも救えなくなる」
「もし霧が街を覆うとどうなるんですか?」
谷崎が疑問に思い口に出す。
「あの霧の源が人の怨恨であるのならば、触れた人間は呪いの餌食になり発狂するだろう。永遠に覚めない悪夢を見続け死に至る」
「何か聞かなきゃ良かったって思うのは僕だけですか?」
「君達も気をつけ給えよ。それと......」
管理人はそう言って【黒】の方を指差した。その瞬間、【黒】の後ろ側からいくつもの黒い手が現れた。
「何ですか......あれ......」
「人々の呪いを凝縮したような呪いの手。あれにも捕まればただでは済まないからな」
「本当にあれと戦うのか......」
国木田は見たままの感想を呟いた。
「国木田君、自信ないの?」
太宰が横からニョキッと現れ、国木田に訊いた。
「そうは言っとらんだろ!だが、あれはただの人間が関わって良いものではない、そう思っただけだ」
「あぁ、その通りだ。簡単ではない。油断すればそれが命取りだ」
管理人は【黒】を一瞥し、福澤に目を向ける。
「では、福沢殿も用意は良いですかな」
「あぁ......此れか?」
福沢はそう言って、管理人に黒い刀を見せた。異能を切る刀。昨日、管理人が必要だと言っていたからだ。
「それなら奴に太刀打ちできる力の一つとなるでしょう。今、この状況下で貴方以上に扱える者はいませんから。そして......」
「俺を呼び出すとは分かってんだろ?太宰」
「うげぇ......本当に来た」
その者の姿を見た太宰はあからさまに嫌そうな顔をする。
「呼び出した奴がそんな顔すんじゃねェ!」
黒い帽子に外套、何故此処にポートマフィアの中原 中也がいるのか一同は疑問に思う。しかし、誰かはある言葉を思い出す。
────「彼女はまだこの探偵社に必要だ。私もその為なら、
「俺が来るの分かって呼び出したんだろ。別に俺は彼奴に借りがある訳じゃねェ。ただ一度救ってやった命を無駄にすンな。そう思っただけだ」
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トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» コメントありがとうございます!無事に完結することができました。そう思っていただけたのなら私も嬉しいです。私も知っている作品がありましたらぜひ読ませていただきますね(^^) こちらこそ応援してくださりありがとうございました! (2023年1月31日 15時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 完結おめでとうございます!!トキハルさんの書く文章を読んで私、漸く作者側に戻ってみようと思うことが出来ました。今度は私の作品を読んでいただけたらとても光栄です^^本当にお疲れ様でした!! (2023年1月31日 10時) (レス) @page40 id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)
トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» たくさんお待たせしてしまってすみません(┯_┯)ずっと待っていてくださりありがとうございました! 後編もまた来週くらいには上げられるように仕上げていきますので、今もう少しお待ちしていただけるとお願いしますm(_ _)m (2023年1月28日 10時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 続編おめでとうございます!!そしておかえりなさいです!ずっとずっと待ってました^^戻ってきて下さっただけで嬉しいです!!更新応援してます!! (2023年1月28日 7時) (レス) id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トキハル | 作成日時:2023年1月26日 23時