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第二百一話【懐かしい声】 ページ13

────ガシャン......!


その場にいた最後の一体を倒した時、私の体は限界を迎えたように倒れた。


「......」


息をするのにも苦しい......目が熱い。頭が割れそうに痛い。指先さえ力が入らない。体の外側も内側も既にボロボロだった。


「......」


あぁ......静かだ。やっと終わったのだ。もう戦わなくて良い。


"A......"


心配した声で『骸骨の舞跳』が呼び掛ける。


「......」


"よく......頑張ったね"


「......うん。でも何だか......もう疲れた......な......」


激しい睡魔に堪えようとするが、瞼は徐々に重くなるばかりだった。






「皆んな......さようなら」








────「A」


あれからどれくらいの時間が経ったのだろう。随分と寝てしまっていたかもしれない。


「Aちゃ......」


ふと、耳の奥で誰かが自分の名を呼ぶことに気づく。


誰だろう私の名前を呼ぶのは......


あぁ......何だかとても懐かしい声が聞こえる。


私は声のする方に顔を上げた。


「Aちゃん!」


太宰は倒れていた秋田を抱えながら呼び掛け続けいた。


あぁ......彼が私を呼んでいる。今までずっと貴方に会いたかった。


「あぁ......おだ......さく......さん」


小さな口から今にも消えそう言葉が溢れる。秋田にとって自分が誰に話しかけているのか分かってない様子だった。それ程極度の疲労と衰弱を抱えていた。秋田は私に向かって手を伸ばそうとしていた。


私はそれに応えるかのように彼女の手に触れた時......




パッ......




彼女の手の温もりが一瞬にして消え去った。後に残るのは黒い霧だけ。そして、その霧も空気に漂いながらいつしか見えなくなっていった。


「えっ......?」


一体何が起こったのか分からず、思わず声が漏れる。
確かに彼女の手を掴んだ筈だった。だが、最後に見たのはただの彼女の幻影だったのか。






「......Aちゃん......!」





────その後、未曾有の大災害に見舞われる筈だったヨコハマは多くの協力もあり、各所で起動していたアンドロイドは全て破壊された。


同時にアンドロイドを作った主犯格の男は逮捕収監され、取り調べが行われるという。


それでもこの戦いで大きな代償を払った。もう二度と取り戻すことができない大きな代償を......。



*[最終章]後半に続く......

後半開始前の注意書き(前半読み後推奨)→←第二百話【力の限界】



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トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» コメントありがとうございます!無事に完結することができました。そう思っていただけたのなら私も嬉しいです。私も知っている作品がありましたらぜひ読ませていただきますね(^^) こちらこそ応援してくださりありがとうございました! (2023年1月31日 15時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 完結おめでとうございます!!トキハルさんの書く文章を読んで私、漸く作者側に戻ってみようと思うことが出来ました。今度は私の作品を読んでいただけたらとても光栄です^^本当にお疲れ様でした!! (2023年1月31日 10時) (レス) @page40 id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)
トキハル(プロフ) - 藍染紅琳さん» たくさんお待たせしてしまってすみません(┯_┯)ずっと待っていてくださりありがとうございました! 後編もまた来週くらいには上げられるように仕上げていきますので、今もう少しお待ちしていただけるとお願いしますm(_ _)m (2023年1月28日 10時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
藍染紅琳(プロフ) - 続編おめでとうございます!!そしておかえりなさいです!ずっとずっと待ってました^^戻ってきて下さっただけで嬉しいです!!更新応援してます!! (2023年1月28日 7時) (レス) id: 94358f61cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トキハル | 作成日時:2023年1月26日 23時

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