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「じゃあ、彼女のご飯もあるし私は失礼するよ。また来るから」
『わかった、ありがとうイライ』
にこりと人当たりのよさそうな笑みをAに向け、クラークはその場を後にした。
バタンと扉が閉まったのを確認して、盛大にため息をつく彼女。
「何だ、そんなに言われたくなかったのかよ」
『ったりまえでしょバカナワーブ！デリカシーとかないわけ？』
俺の問いに、バッと顔をあげて少し息を荒げながら言う。
おぉ怖い怖い。
ふと、気になった疑問が脳裏に浮かぶ。
少し聞くかどうか躊躇って喉がつっかえるが、
このくらいはいいかと思いきって口を開いた。
「……クラークには、ああいうのされたこと無いのか？」
口を『え』と言う形にして俺の目を見た後、彼女は考えるように折り曲げた人差し指を口元に置く。
これは何かを思い出そうとしたり、考えを巡らすときのAの癖。
すぐ癖に出るから分かりやすいんだよな、こいつは。
『うーん……せいぜい抱きしめられたのが限界じゃないかな』
は？抱きしめられたことはあんのかよ！
「……あのさ、」
『……ん？』
クラークのこと、どう思ってる？
……なんて、な。
すぐそこまで出しかけた言葉を飲み込み、乾いた口からは別の言葉が出る。
「お前、抱き心地よさそうだもんな！ぷよぷよしてんじゃね？」
嗚呼、俺の意気地無し。
一方、俺の嫌味にカチンときたような表情で口をぱかっと開くA。
やっぱり女子力ねえな、こいつは。
『っはああぁ！？意外と着太りしてるわ！！こっちこい！！』
「は？なんで？」
バッと腕を広げる彼女に、思わず凝視してしまう。
おいおい、飛び込めってか？さすがにそれはないよな。
『スリムボディを確かめさせてやるわ！』
あったわ。
「おま……またかよ！いい加減にしねえとマジで襲うぞ！？」
『なっ……ちが、これは！わからず屋のナワーブに確かめさせようかっていう意味で』
「あーはいはい」
どっちがわからず屋だよ。
本当、俺ばっかり意識しちまってバカみてえじゃねえか。
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ノア - いい話でした!!!でも完結しないで欲しかった!!!なんか寂しい!!! (2021年9月16日 18時) (
レス) id: d3532bbf31 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダー - 完結おめでとう！！ナワーブかっこよかったなーこれからも頑張れ (2020年1月23日 18時) (レス) id: 54c7bc329a (このIDを非表示/違反報告)
主人公(プロフ) - 完結おめでとうございます！ナワーブくんと夢主ちゃんの葛藤……二人とも幸せになって良かったです！イライくんは…ちょっと悲しいけど…とても素敵なお話でした！ (2019年8月14日 8時) (レス) id: b1a69e75f8 (このIDを非表示/違反報告)
setuna7014(プロフ) - 完結おめでとうございます、とても素敵な作品でした。次のお話も期待しております (2019年8月14日 3時) (レス) id: 9c6758aed7 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぴら(プロフ) - setuna7014さん» 率直なコメントとっても嬉しいです、ありがとうございます！更新頑張ります…！ (2019年8月3日 23時) (レス) id: 3f5b5addce (このIDを非表示/違反報告)
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