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「あ？誰や思たらトントンとカタカナやんけ」
「こんな時間まで何やっとん？」
「おー巡回お疲れ二人共」
『愚痴聞いてもろてたんです……』
ふいに食堂の扉が開き、柔らかな風と共に現れたのは巡回を終えたコネシマとシャオロンだった。どうやら夜遅くまで此処に明かりが灯っていた事を不審に思い態々此処までやって来たらしい。
狂犬二人は酔いどれて若干ほわほわした雰囲気を醸し出すカタカナを見て「嗚呼、」と納得の声を上げる。
「カタカナお前そろそろお酒止めぇな」
『あぃ。これ飲み終わったら解散する予定やったんで、そこら辺はだいじょぶです』
「いやでろっでろやん」
「どんだけ飲んだんやお前マジで」
「僕が記憶してる中やと1.5Lは超えてましたね、はい」
「うわエグ…」
遠い目をしながらそう答えるトントンを見て何かツボにハマったのか、カタカナがケラケラと軽快に笑う。そんなカタカナを見て二人は呆れたように短く息を吐き出すと、音も立てずに近くの椅子に座り机に肘を着いた。愉悦の予感を察したのかそれともただ見兼ねたのかは知る由もないが、二人もこの会に付き合ってくれるらしい。
コネシマは未だ笑い袋のように笑声を上げ続けるカタカナの額をピンッと弾き、鈍い痛みに悶える彼女を横目にその薄い唇を動かす。
眉目秀麗を具現化したような
深く、長く、息が吐かれる。
「…にしても、随分溜まっとったんやなぁ。カタカナがこんな酔うこと中々ないで」
「ココ最近色々あったからなぁ…勧誘の件でトドメ刺されたんやろ。"記憶が消えるまで飲む"とか何とか
「記憶残る方やのにな」
「言うたんな」
現実を無慈悲に突き付ける言葉に一同が苦笑する中ふと、シャオロンは先程から音も発さないカタカナの方に視線を向けた。
……別に心配して だとかそんな理由ではなく、酔っ払っているにも関わらず驚く程静かな彼女が気になっただけだ。他意なんてない。
と、誰に向けてかなんて分かりきった言い訳を脳内でつらつら並べ、シャオロンは机に突っ伏すカタカナの顔を覗いた。
「…なぁお前らカタカナ寝たぞ」
「え？…あーあーあーあー、風邪引いても知らんで〜？」
「俺毛布取ってくるわ」
「いってら」
灯りはもう、点っていなかった。
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怜巫(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます。イマジナリーッペンは自分でもお気に入りの造語です(笑)。ご期待に添えられるようなお話かは分かりませんが、気長にお待ち頂ければ幸いです… (11月20日 15時) (
レス) id: 42dc5a7528 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 今では珍しいパンゾンビ、P.6で出てきて懐かしすぎて久々に見に行ってしまいましたwイマジナリーッペンの語呂の良さ、微笑んでしまうようなやり取りetc…明日が一応更新日ということで、気長に楽しみに待っています！！ (11月18日 20時) (レス) @page33 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
怜巫(プロフ) - ワカメさん» お褒めいただきありがとうございます！遅筆ですが頑張って続きを作成中ですのでこれからも本作品を何卒宜しくお願いします！ (10月3日 20時) (レス) id: 138669c149 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ - ものすごく面白いです！続き楽しみにしてます！ (10月3日 18時) (レス) @page22 id: 103dc78d5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜巫 | 作成日時：2023年8月17日 5時
