◇* ページ38
「後から愚痴でも何でも聞いたるさかい今は取り敢えず食堂行くで」
「アイツらも心配してんねん」と言い去って行くトンさんの後を追いかける。
悲しきかな男女の体格差というのもあり急いで出たというのにも関わらず彼はもう随分と前を歩いていた。確かにトンさん歩幅広いけどやとしても速すぎん？いや追い付くけど。
……というか、アイツら"も"ってことは？
「…何ニヤニヤしとんねん」
『え？嗚呼……んふ、別に何でもないですよ〜？』
「さっきまでの機嫌の悪さはどこいったんよ」
『吹っ飛びました』
「速ない？」
急に立ち止まったかと思えば顔に出してないのにニヤけてると気付かれた。どうやら私の雰囲気で
そんなんやから城下町のおばさん達に初恋キラーとか言われるんよ。知らんけど。
No side
子の刻。
幹部の殆どが自室や巡回に行き、コック達も仕事を終えている時間帯の為静寂に包まれているはずの幹部用食堂に、一つの灯りが点っていた。
「まぁあの人がアレやからなぁ……」
『ヤ、ね？そこは自分でも分かっとるんですよちゃんと……やけどさーーーなんと言うか…ウン』
「分かる。止めてくれたらな〜とは思うけどあの人自身忙し過ぎてこれ以上作業増やしたないし迷惑掛けるとか論外やん。抑とことん放任主義いうか自由主義やから俺らがスカウトされた所でそれに干渉しよーとかするわけが無いし俺らもソレを理解ってて着いてってるから何も言えんのよな分かるわ〜〜〜」
コップに注がれたお酒を煽りカタカナは対面に座り相槌を打つトントンに愚痴を零す。
本来の彼女ならばそんなの(畏れ多くて)出来るわけ無いと首を横に振って断るのだが、心労にプラスしてアルコールがまわっていた彼女は胸の内に溜まっていたあれやこれやをどんどん吐き出した。
飲み過ぎたせいで脳が回っていないのか、明らか普段より語彙力が無くなっている彼女の言いたい事を理解し丁寧に肯定するトントンも勿論酒が入っているため声がふにゃふにゃしている。
『最終的に自分ら引き抜こうとした奴等突然の心不全でﾀﾋなんかなぁ〜、ってなる』
「分かる」
『抑引き抜きの内容がゴミなヤツばっかなんよな〜。マジなァにが"そんな陰惨な組織よりもウチに来た方が楽しめるよ"だァ？目ん玉無いんか提供すんぞ』
「"目ん玉提供する"とかいうパワーワード」
『テキトーなﾀﾋ体から二個取って顔面シュート決めてやりたい』
「草」
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怜巫(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます。イマジナリーッペンは自分でもお気に入りの造語です(笑)。ご期待に添えられるようなお話かは分かりませんが、気長にお待ち頂ければ幸いです… (11月20日 15時) (
レス) id: 42dc5a7528 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 今では珍しいパンゾンビ、P.6で出てきて懐かしすぎて久々に見に行ってしまいましたwイマジナリーッペンの語呂の良さ、微笑んでしまうようなやり取りetc…明日が一応更新日ということで、気長に楽しみに待っています！！ (11月18日 20時) (レス) @page33 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
怜巫(プロフ) - ワカメさん» お褒めいただきありがとうございます！遅筆ですが頑張って続きを作成中ですのでこれからも本作品を何卒宜しくお願いします！ (10月3日 20時) (レス) id: 138669c149 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ - ものすごく面白いです！続き楽しみにしてます！ (10月3日 18時) (レス) @page22 id: 103dc78d5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜巫 | 作成日時：2023年8月17日 5時
