◇ ページ21
「え〜入ってくれんの？ウツくん寂しい〜」
「ﾜビッッ！くりしたぁ…」
音も無くぬるりと背後に立って居た宇都宮さんに希が飛び上がり叫換の声を上げた。宇都宮さんは悪戯を仕掛けた幼子のような、それでいて愉悦を覚えた大人のようなちぐはぐな艷笑を浮かべ、如何にも悲しいですと言わんばかりの表情を
感じる必要など無い筈の罪悪感を希にじわじわと植え付ける宇都宮さんを見て、私はとある仮説に対する確信を持つ。だが然し、今此処でソレを口に出す訳にもいかない為、二人のやりとりをラジオ代わりに窓から見える薄雲掛かった青空をぼんやりと眺める。
鷹のような、大型の鳥が優雅に泳いでいた。
空は青いなぁ、なんてアホの子みたいな稚拙な事を思いながら漫然としていると、視界の横から紗緒と陽呂が現れ ぐい、と瞳を覗き込まれた。
…あの、近いっすお二人さん。近いっす。離れて下さい太陽に投げ込まれた雑草の如く焼け死んでまいます。ここ二三年で距離感バグりましたね貴方たち。二度目*の時の距離感と同等又はそれ以上ですよコレ。
「Aはどうする？ココ入る？」
『エｯと、まあ入るかどうかの判断は部活見学を終えてからでも遅ないと思うから、取り敢えず月末まで保留ということで……』
「てか、そう言や部活見学の期間終わるまで新入生は部活入ったアカンのやなかったっけ？」
「そうですね」
後ろから聞こえた春の陽光のような穏やかな声に皆が一斉に振り向く。
全員の注目を浴びたその人物は "何かやらかしちゃいました？"という某なろう系主人公のような純粋な困惑を言外に滲ませ、言葉にならない声を一つ二つ零すと気不味そうに頬を柔く掻いた。
「あ、さっきの……えーっと」
「嗚呼、申し遅れました。
「一応僕らよりも年上やで」
「一応って何ですか一応って？！」
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宇都宮大/鬱先生(※前世名はウツ)
[概要]
私立茶山高等学校ゲーム部の部員…？
前世はd国軍の情報処理兼第一狙撃連隊隊長で、グルッペンに引き抜かれる前はハッカー基情報屋として活動していた。情報処理を任されているのもその方に長けていると判断された故。
本編時空では1年A組。得意科目は英語と科学。苦手科目は数学。
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怜巫(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます。イマジナリーッペンは自分でもお気に入りの造語です(笑)。ご期待に添えられるようなお話かは分かりませんが、気長にお待ち頂ければ幸いです… (11月20日 15時) (
レス) id: 42dc5a7528 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 今では珍しいパンゾンビ、P.6で出てきて懐かしすぎて久々に見に行ってしまいましたwイマジナリーッペンの語呂の良さ、微笑んでしまうようなやり取りetc…明日が一応更新日ということで、気長に楽しみに待っています！！ (11月18日 20時) (レス) @page33 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
怜巫(プロフ) - ワカメさん» お褒めいただきありがとうございます！遅筆ですが頑張って続きを作成中ですのでこれからも本作品を何卒宜しくお願いします！ (10月3日 20時) (レス) id: 138669c149 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ - ものすごく面白いです！続き楽しみにしてます！ (10月3日 18時) (レス) @page22 id: 103dc78d5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜巫 | 作成日時：2023年8月17日 5時
