【一】黄色と桃色の彼 ページ12
時の流れは早いもんで。
記憶を思い出してから凡そ五年の月日が経過した。
中学生になってから なんとシャオさんとロボさんらしき人達に出会い(主に希が)仲を深め、学校内外構わず基本的に四人で行動していた。というかそうしないと希に泣きそうな目で「来てくれんの？」なんて言われて私のSAN値が直葬される。
閑話休題。初対面時に私達に対して特に不審()な反応は見られなかったから、多分シャオさんとロボさんにも前世の記憶はないんだろう。
ここまでくると全員記憶無いパターンかな。てかそっちの方が私的には有難いから是非ともそうであってくれ。
「A〜！希くん達が来てるわよ〜！」
『ちょっと待ってって言っといて！！』
嬉しそうに私を呼ぶ母にそう返し、埃一つ付いていない制服に身を包む。
今日は私達が通うことになる茶山高校の入学式なのだ。
そう、
きっちり制服を着込んではいるが、茶山は制服の選択・カスタム自由な学校なのでこの姿を見るのも両手で数えられる位だろう。
身支度を済ませ玄関に向かう途中、キッチンに移動していた母に止められた。
「私ももうちょっとしたら行くから、また向こうで写真撮らせてね」
『流石に中学の時みたいに何十枚も撮られるのは勘弁やよ』
「……」
黙り込んだ母に嫌でも察した。この人また同じ事やる気やったな…
「やめて」と念を押せば母は渋々と言ったふうに頷いてくれた。
玄関の扉を開けば矢張りいつもの三人がそこに居て、開閉音が聞こえたのか一斉に顔を此方に向けてきた。動きが完全にシンクロしていて思わず笑う。めちゃめちゃ仲良いよね君ら。
「おはよA！！」
安心安定(?)の幼馴染結縁希。
『おはよ〜皆、遅なってごめんな』
「ん、おはようA。てかスカートやん珍し」
物珍しげに私を見遣り、希にチョップをかまされた彼は
「おはよ〜A……何笑てんの？」
頭に？を浮かべる彼は
……場違いやなぁ私(遠い目)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜巫(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます。イマジナリーッペンは自分でもお気に入りの造語です(笑)。ご期待に添えられるようなお話かは分かりませんが、気長にお待ち頂ければ幸いです… (11月20日 15時) (
レス) id: 42dc5a7528 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 今では珍しいパンゾンビ、P.6で出てきて懐かしすぎて久々に見に行ってしまいましたwイマジナリーッペンの語呂の良さ、微笑んでしまうようなやり取りetc…明日が一応更新日ということで、気長に楽しみに待っています！！ (11月18日 20時) (レス) @page33 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
怜巫(プロフ) - ワカメさん» お褒めいただきありがとうございます！遅筆ですが頑張って続きを作成中ですのでこれからも本作品を何卒宜しくお願いします！ (10月3日 20時) (レス) id: 138669c149 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ - ものすごく面白いです！続き楽しみにしてます！ (10月3日 18時) (レス) @page22 id: 103dc78d5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜巫 | 作成日時：2023年8月17日 5時
