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涼太くんは、いつだってずるい。




そうやって、また、私をあっという間に沼に引きずりこむ。




『片寄さん、離してください』





私の言葉に、離れた涼太くんの瞳が揺れる。





「A、もう、終わりなの?」
『もうって、何ヶ月も前にさよならしたじゃない』
「Aは、俺のこと嫌いになったん?」






やっぱり、涼太くんはずるい。





嫌いになんて、なれるわけないじゃない。





『嫌いになんて、なれるわけないじゃない』
「じゃあ!」
『でも、私たちは一緒に居るべきじゃないでしょう?』
「誰がそんなこと決めたん」




そうやって。私があなたの大阪弁に弱いことを知っていて、わざと使ってくるんだから。





本当にずるい。






『俺はずっと、Aが好きだよ』






真っ直ぐすぎる、彼の想い。





彼の真っ直ぐな思いが私にぶつけられた時、「涼太〜〜!!!行くぞ〜」と、彼らのマネージャーさんの声。






「呼んでるよ」
『今日の23時。俺のマンションのエントラスで待ってるから』






それだけ言い残して、私が言葉を返す前に、マネージャーさんの所に走って戻る涼太くんの後ろ姿に『行かないよ!』と叫んだ。







私のスーツから香る、涼太くんの香水の匂い。






匂いって不思議だよね。





どんなに忘れようとしても忘れられないの。





街で同じ匂いがすると、つい、振り返ってしまう。





ずっとずっと、体のどっかが覚えてるの。

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coco(プロフ) - かなさん» 新作までチェックして頂けてうれしいです(;_;)これからもよろしくお願いします (2017年12月10日 20時) (レス) id: d948e0cd4f (このIDを非表示/違反報告)
coco(プロフ) - miyu8969さん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました (2017年12月10日 20時) (レス) id: d948e0cd4f (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 完結おめでとうございます!ハッピーエンドになって嬉しいです!新作の方もさっそくお気に入りにさせていただきました☆新作も更新頑張って下さい♪ (2017年12月10日 19時) (レス) id: f919ec8430 (このIDを非表示/違反報告)
miyu8969(プロフ) - この話は本当に良くて何回も読んじゃいます(笑)本当に良かったです(//∇//) (2017年12月10日 12時) (レス) id: 159482c0be (このIDを非表示/違反報告)
mitsurin78(プロフ) - 続ききになりすぎて、ウズウズしてます(T_T) (2017年12月1日 0時) (レス) id: 9abd6c6da8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:coco | 作成日時:2017年11月8日 22時

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