僕の手で溶かしたい(yt×ym)

＃16 先輩と俺ら ★ ページ16

「よう！」


「……薮、手放せ」


「お前らデートしてんのかよ…はぁ」



え、やっぱりなんか仲良さげだよね！？

ってかデートって……



「涼介、俺らのことちゃんと説明してあげて」


「…知ってるだろうけどこのバカがヒカ、でこっちはヒカの旦那」


「旦那って言うのは？」


「あぁお前ら知らないのか。コイツら熟年夫婦って言われてんの」



じゅ、熟年夫婦…………



「俺と山田はガキの頃からの付き合いなんだよ、まぁいわゆる弟分だなコイツは」


「ヒカの弟だったら俺までバカになっちゃうじゃん」


「いや実際涼介バカだろ」



やまがこんなにテンポよく会話してるの初めて見た…

仏頂面だけどどこか楽しそうだし……



「あ、ゴメンな。俺らもう行くわ」


「みんな、これからも仲良くしてやってね」


「余計なお世話だ！」



言うだけ言って去っていった2人。

なんかあっという間だったなぁ。



「山田〜！」


「んぇ、有岡…！」



なんと急にやまに飛びついた大ちゃん。

やまはといえば驚いたのか振り払うこともせず目を白黒させてる。



「大ちゃんって呼べよ、もう俺ら友だちだろ？」


「俺のことも圭人って呼んで。ね、やまちゃん」


「……あ〜もうわかったよ！呼ぶから一旦離れろお前重い！」



いいなぁ、あんなにやまにベタベタしやがって……



大ちゃんがやまの頭をわしゃわしゃ掻き回して嫌がられて、圭人が仲介して……



「涼介、また遊ぼうよ。僕の服もまた選んで？」


「……でも、俺といると…」


「誰も迷惑とか思わないし、俺らがやまと一緒にいたい。それでも……ダメ？」



やまを見つめると明後日の方向にぱっと目線を逸らして小さく頷いた。



「わかった…あの、ありがと…」


「これからもよろしくな、山田！」



よかった、作戦大成功！

なんちゃって(笑)

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