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それから俺は、マカロンたこ焼きの販売の合間に、
伊野尾さん考案の新作たこ焼き制作に励んでいた。


マカロンたこ焼きはこれからも作っていくつもりだし、伊野尾先生を始めとしたマカロンたこ焼きを楽しみにしてくれる方の期待に応えたいと思う。

けど、いつまでも伊野尾先生の力に頼るのはいけないと思って。
……あ、でも新作も伊野尾先生ありきだ。



まぁいっか!






「よし! 新作出来たぞ〜!!」


こうして試行錯誤した結果完成したのが伊野尾先生原案の……マシュマロたこ焼き。
マシュマロ故鉄板の片付けは少々、いやかなりめんどくさいがまぁそこは仕方ないと目を瞑る。

片付けはめんどくさい。だが味は申し分ないのだ。
マシュマロはぶにぶにして嫌いという方も一定数いるが、焼くことでそのぶにぶに感が消えて、ふわっふわのトロットロ食感になる。
更に焦げ目がいい感じに香ばしさを出して……。


うん、試食してみたがいい感じだ。



せっかくだし、知念さんにまず食べてもらおう。……あと、店長となりくんにも。


……こういう時に真っ先に知念さんが出てくる自分に思わず笑ってしまったが、本当に一番に食べて欲しかったのだ。



……知念さん、喜んでくれるかな?





『休憩中』の看板を店に出し、俺は店長室に向かっていた。
本来俺は部外者だが、店長が俺の店長室とスタッフルームの出入りを許可してくれたからそこは問題ない。


コンコン、とノックをしても返答がない。
……もしかして、店長も知念さんも不在なのかな? と思いそっとドアを開くと店長と知念さんが何やら話をしていた。


そこで、他愛もない話をしていたら俺だって入っていってマシュマロたこ焼きをドーン! って差し入れしてた。

けど、そんな空気じゃないことは流石に分かる。
何か……凄く大事な話をしているように見えて、いけないとわかっていながらも俺はドアからそっと聞き耳を立てた。



「……ごうてん……しょど……たくてね」


「そ……すね」


「やっぱり……がかんじ……から」


何となくしか聞こえなけど、出来るという話をしていた二号店の話をしていた事が分かった。
そうか、知念さんはスーパーバイザーだからそんな会話もするよな、なんて考えていたらとある言葉が聞こえてきた。


「知念くんには、二号店に行ってもらって売り上げを伸ばして欲しいんだ」


この言葉だけが、やけにハッキリと俺の耳に聞こえてきた……。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:日波 輪廻 | 作成日時:2022年12月14日 22時

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