決定 ページ12
ああでもないこうでもない、お前がやれ絶対嫌よとぎゃいぎゃいやっている皆を見ながら、逢河さんの傍に行く。
「……その、心配してくれて、ありがとうございます。」
「………うん。」
次の瞬間、何故か背後でまばゆい光が発生した。………目がしぱしぱする。
どうやらヒートアップし過ぎた皆を止めるために伊奈葉さんが閃光弾を使ったらしい。
「あ……相手はチート級の強者です。こちらもケンカせず一丸となって……。」
「………そうか。その手があった。」
伊奈葉さんの言葉の途中で、路々森さんがはっとしたように口を開いた。
その後、儀式のあるという場所に案内された私達は準備をしていた。
生け贄に選出されたのは、入出さんと逢河さんだ。……入出さんは立候補、逢河さんは多分瞳の能力を買われたのだろうが………。
………私の事は『無茶するから』って止めたくせに。自分の事には無頓着だ。……私も、人の事言えないのかも知れないけれど。
「……なぜ、逢河なんだ？」
「ザッ君は知らなかったな。マキマキはね、5秒間見つめると老若男女問わず悩殺できるのさ。チートにはチートだ。きっと鬼もイチコロだよ。」
「本当かァ……？」
胡乱気な顔をして逢河さんを見つめる鬼ヶ崎さん。
「試してみるかい？」
二人の視線がかち合うこと4秒ほど。鬼ヶ崎さんが勢いよく視線を逸らした。
………今背後に薔薇が見えた気がする。少女漫画か何かなのか？
「……も………もう良い。妙な気分になる…………。」
「「つえええええ！！こええええええ！！」」
駆堂さんと入出さんが叫ぶ。
「マキマキの目が効かないのはくーろんだけだぜ。」
「逆に何で推理女には効かねーんだよ！？」
…………ほんとに、何でなんだろう？
生け贄の台座に2人が座らされる。そしてキッカさんが清めのお酒を渡した。………結局彼女への疑念は晴れないままだ。鬼だと思うんだけどなぁ………。
「んー。お酒…………。桃とか柊とか鮎とか、後椿も良いですよね。松や菖蒲、清めたお塩や蓬………。」
「何ぶつぶつ言ってんだ推理女。」
「ぇ、あ、いや……所謂魔除けに効果のある物ってお酒だけじゃないんですよね。他にも色々あって……。お神酒と清めたお塩を刷り込んだ桃と柊の木の枝を削って作った矢を武器に……。あぁでも、今回の鬼って本物の怪異じゃなくてNPCですからね。効かない可能性もありましたか……。」
ガチ怪異じゃないなら効かない可能性もある。
さてどうしたものか。
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ユキヨル(プロフ) - 厘さん» ありがとうございます(*´-`)免疫かき集めて更新していきます！ (2019年8月30日 20時) (
レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
厘 - お身体に気を付けて、更新頑張ってくださいね！ (2019年8月30日 14時) (レス) id: 4d8a897ec9 (このIDを非表示/違反報告)
厘 - 続編おめでとうございます〜！逢河くんの小説少ないので本当に嬉しいです！チートや鈍感過ぎるとかそういう夢主じゃないのが特にいいですし、ちゃんと考えて書かれているなとよく思います！時々逢河くんが怒ったりしてるのもすごく良くて… (2019年8月30日 14時) (レス) id: 4d8a897ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキヨル | 作成日時：2019年8月29日 21時
