確認 ページ28
………今まで門番をしていたわけだから、この室内に居る逢河さんが本物だという確信はある。
……まぁでも、一応、聞いておこう。
ミミクリーが外見を殆ど完全に模倣するといっても、記憶までは模倣出来ない筈だ。だからこその合言葉だったのだから。逢河さん寝てたけど。
まぁそういうわけなので、合言葉の時寝てた事を考慮すると、……そうだなぁ、ムラサキさんのフルネームが答えられればこの逢河さんが本物だという証拠になるだろうか。
「逢河さん、第3ステージで育成した女の子の名前を答えて下さい。フルネームで。」
起きたままだった逢河さんに声をかける。
不思議そうな顔をした彼は、ややあって口を開いた。
「……上野、ムラサキちゃん。」
「………まぁ。ですよね。ずっと門番してたんですもん。今目の前に居る逢河さんが本物だって確信ありましたもん。ありがとうございます逢河さん。」
さて、では殲滅しなきゃか。
日没後でも動くようなミミクリー相手なら、初手から毒薬を刺した方が良いだろう。
ポケットから薬品アンプルを2本引き抜いて、
「……よし。」
扉を開いたそのままの勢いで一足飛びにミミクリー達に近づき、うなじの辺りにアンプルを突き刺す。
「………な、九瓏ッ！？」
「九瓏の嬢ちゃん！？」
「推理女！？」
「Aさん！？」
4人がそれぞれ殆ど同時に叫ぶ。ミミクリーは突き刺した部分から黒く枯死していき、逢河さんの姿から本来の巨大植物の姿に戻った上でぼろぼろと崩れた。
この4人も本物で殆ど確定だ。さっき逢河さんの名前が出てたし合言葉についても言及していた。それに今私の名前も呼んでいた。
……でも取り敢えず。
ポケットに手を突っ込んで簪を握り、
「………カリン、と言えば？」
1番手近に居た忍霧さんの首元にそれを突き付けつつ問いかける。
「ップリン！プリンだ！！離してくれ九瓏！！」
「………まぁ、ですよね。さっき皆さん私の名前呼んでましたし。扉の向こうから話聞いてましたけど合言葉についても言及ありましたもんね。すみません忍霧さん。念には念を入れておきたくて………。」
素早く離れ、忍霧さんに謝罪した。
申し訳無いことをしたなぁ。今度キノコ料理でも作ってあげよう。よく食べてるのを見かけるし。
「……推理女、スゲー門番っぷりだな。」
「板につきまくりというか、侵入者を抹殺しそうです。」
駆堂さんたちが呟く。
………流石に殺しはしないかなぁ。
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ユキヨル(プロフ) - 新埜さん» ご指摘ありがとうございます！！非公開になってるのに気がつきませんでした……公開にしておきます！！ (2019年8月26日 18時) (
レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
新埜(プロフ) - ユキヨルさんのお話、文才が凄くて面白いです！！あとすいません、おそらくですが、鮮血湯煙事件のとこ、1話目が非公開になっていると思いますよ!! (2019年8月26日 17時) (レス) id: a85fd0d46b (このIDを非表示/違反報告)
ユキヨル(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます(*´ω｀*)体調気を付けますね！ (2019年8月24日 18時) (レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 更新頑張りながら体調にも気をつけてきださいね！ (2019年8月20日 10時) (レス) id: eadb533606 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヨル(プロフ) - Sayakaさん» なるべく毎日更新出切るように頑張りますo(･ω･o) (2019年8月20日 10時) (レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキヨル | 作成日時：2019年8月19日 14時
