翌朝 ページ22
調査には行けない事になってしまったが、如何せん暇だ。これ以上の考察はまだ情報が無いし、他にやることも無い。
逢河さんに袖口を握られているので動けもしない。軽く握っているようでかなりがっちり握り込まれていた。
…………何もすることがないと眠くなるものだ。
次第に狭まる視界、遠退く意識に身を任せて、少し仮眠を取ることにした。
「………ん、あれ………？」
暗闇から意識が浮上する。
「あ、Aさんおはようございます！昨日俺達が戻ったときには寝落ちちゃってましたよ！」
「え、まさか朝なんですか……！？」
「はい、おはようございます。」
………やらかした。また寝落ちた。仮眠のつもりだったのに。
「朝ごはんですよー。」
「あ、はい………。」
皆が集まっている場所に行こうとして、また引っ張り戻される。視線をやると、寝落ちる前と同じように袖口を握る逢河さんの姿があった。
「え、まさかずっと握ってたんですか……？」
「マキノさん、ずっとAさんの袖口握ってるんです。珍しいですよね。」
「寝惚けてらっしゃるのでは……？」
「かもしれませんね。」
取り敢えず申し訳無いが離してもらう事にする。
「逢河さん。そろそろ離してくださーい。」
「………ん。」
ようやっと離して貰えた。
……人恋しかったのだろうか？別に私じゃなくても良いだろうに………。
皆で円になって朝ごはんを食べながら、(逢河さんにも一応口に突っ込んでおいた)路々森さんの作戦を聞く。
「根断ち、かぁ………。」
いい作戦だとは思う。日没を待って路々森さんお手製の毒薬入りアンプルを喰わせるなり突き刺すなりするという簡単な作業、実に効率が良い、けど……
「何故そんなものを持っている……？」
……まぁ気になるよね。私もそこが気になった。忍霧さんから尋ねられた路々森さんはニヤリと笑う。
「知らないのかザッ君、最近は夜道も物騒なんだぜ。イマドキの女子はみんな痴漢防止に『マイ・ポイズン』を所持している。」
「ま、『マイ・ポイズン』……！？ し……知らなかった……俺は男子校だから……。」
「ねーよ！！」
路々森さんの言葉を信じた忍霧さんに駆堂さんが突っ込む。……やっぱり忍霧さん天然だな？
「ひーみんだってこうして武装しているだろう。何事も用心なのだよ。」
「そうですね……、事故防衛は大切です。」
「テメーらのは過剰防衛！！」
路々森さんと伊奈葉さんに駆堂さんがまた突っ込んだ。
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ユキヨル(プロフ) - 新埜さん» ご指摘ありがとうございます！！非公開になってるのに気がつきませんでした……公開にしておきます！！ (2019年8月26日 18時) (
レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
新埜(プロフ) - ユキヨルさんのお話、文才が凄くて面白いです！！あとすいません、おそらくですが、鮮血湯煙事件のとこ、1話目が非公開になっていると思いますよ!! (2019年8月26日 17時) (レス) id: a85fd0d46b (このIDを非表示/違反報告)
ユキヨル(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます(*´ω｀*)体調気を付けますね！ (2019年8月24日 18時) (レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 更新頑張りながら体調にも気をつけてきださいね！ (2019年8月20日 10時) (レス) id: eadb533606 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヨル(プロフ) - Sayakaさん» なるべく毎日更新出切るように頑張りますo(･ω･o) (2019年8月20日 10時) (レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキヨル | 作成日時：2019年8月19日 14時
