見たこともない植物 ページ18
やけに毒々しい花弁と、涎を垂らす中心部。今までどんな図鑑やゲームを見てきたってこんなグロテスクな花は見たことが無い。
呆気に取られる暇もなく、忍霧さんが足を取られて引き摺られ始めた。
「忍霧さんが！」
「行くなバカ！！」
咄嗟に走り出そうとした伊奈葉さんを駆堂さんが止める。
相手がどう出るかわからないなら慎重に行くべきではあるが、しかし忍霧さんを救出せねばなるまい。
どうする。どうするのが最善だ。
「ピン・ポン・パン・フェ〜♪」
「！」
考え込みそうになった頭がパカさんの声で引き戻される。
「緊急連絡。ルール違反者ペナルティの為難易度Sステージをご用意致しました。タワー内は一時封鎖されます。巻き添えの皆様あしからず。第4ステージ『ミミクリー・マンイーター殲滅』開始でございます。」
ミミクリー・マンイーター………。
「模倣する、人喰い………？」
とんでもないネーミングだ。
だがそんなことより忍霧さんがまずい。助けないといけないが簪では無理だろう。
「世話焼かすなバカ！さっさと切れタコ！」
すると駆堂さんが走り、忍霧さんを支えた。
………うーん。やっぱりいい人だよなぁ彼。
忍霧さんがナイフを取り出すが、はたしてその大きさのナイフで間に合うかどうか……。
その時、鬼ヶ崎さんが動いた。
「首引っ込めな。」
言うが早いか抜刀し、忍霧さんに絡み付いていた蔦を切り落とす。
……あれ、真剣だったのか。
「こ、殺す気かテメー！！！」
「？助けてやったんじゃねェか。」
「かすってんだよヘタクソ！！」
「なんでえそんくらい。なめときゃ治らァ。」
「届かねーし！！カメレオンじゃねんだよ！」
「おい止せ……。」
どーーーしてこんな非常事態になってまで漫才繰り広げちゃうかな！？
「お3方、後ろまずいです！！危ない！！！」
敵前で何やってんだと叫ぶももう遅い。ミミクリーマンイーターは大口を開けて3人に迫った。
「しまっ……。」
その時、宙を舞う黒いものが見えた。
まばゆい閃光に理解する。これは伊奈葉さんの閃光弾だ。
「どうして人々は、争うのでしょう………。」
微妙な空気が流れたが、それを壊してくれたのは路々森さんの指示だった。
「おい逃げるぞ！誰かマキマキ起こせ！」
「了解です！」
隣に座っていた私が1番近い。
「逢河さん、起きて下さい！！大変です！！」
今回に限ってはゆっくり起こしている暇などない。非常に申し訳なく思いながら肩を強めに揺さぶった。
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ユキヨル(プロフ) - 新埜さん» ご指摘ありがとうございます！！非公開になってるのに気がつきませんでした……公開にしておきます！！ (2019年8月26日 18時) (
レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
新埜(プロフ) - ユキヨルさんのお話、文才が凄くて面白いです！！あとすいません、おそらくですが、鮮血湯煙事件のとこ、1話目が非公開になっていると思いますよ!! (2019年8月26日 17時) (レス) id: a85fd0d46b (このIDを非表示/違反報告)
ユキヨル(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます(*´ω｀*)体調気を付けますね！ (2019年8月24日 18時) (レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 更新頑張りながら体調にも気をつけてきださいね！ (2019年8月20日 10時) (レス) id: eadb533606 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヨル(プロフ) - Sayakaさん» なるべく毎日更新出切るように頑張りますo(･ω･o) (2019年8月20日 10時) (レス) id: b49c625d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキヨル | 作成日時：2019年8月19日 14時
