気。4 ページ45
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心配そうに顔を覗き込まれる。
『ああ、ごめん』
二人並んで歩き出す。
千葉「はぐれないように、手繋ご」
『うん、…ん？』
千葉「はい。いこー」
え？えー？
ぼーっとしていた私の手を握りまたずんずん前に進んでいく千葉くん。
いや、はぐれそうになっているのは、千葉くんが私をおいていってるからで…
そんな弁解もする間も無く、千葉くんは
お！すご！
小さい！
この魚綺麗だねー
と話しかけてくる。
千葉「イルカショー見るよね？」
見ない選択はないのだろう。千葉くんに。
水がかかるのは嫌だから、上の方の椅子に並んで座った。
『…千葉くんは、水族館が好きなの？』
千葉「んーーべつに。普通」
『嘘でしょ、すごい楽しそうだった』
千葉「そう？なんでだろう」
『うん、』
千葉「Aちゃんこそ、本当は水族館好きでしょ？」
『え？なんで？』
千葉「だって、ともやんが……アーー！」
『何！急に！』
ともやんが……と言った後に、頭を抱えて下をむいてしまった。
『どうしたのよ…』
千葉「……ともやんに、Aちゃんは水族館が好きだからって……連れて行ってやってって。言わないでって言われたんだけど」
内緒ね。と千葉くんは苦笑いした。
なんだ、それ。
ともや、なにそれ。
なんで、千葉くんにそんなこと頼むの？
なんで、おぼえてるの。
なんで、なんで…
嬉しいのか、悲しいのか、
そのともやの読めない行動が私の胸を刺してくる。
ともやは、水族館が好きじゃなかった。
でも、水族館に行きたい私は、無理やり連れて行って
イルカショー見ようっていう私に心底嫌そうな顔をするから
誕生日プレゼント、これでいいからっていうと、しょうがねぇって言ってついてきてくれた。
それも、覚えてる？
それで、そのあと……
千葉「Aちゃん、なんで泣いてるの？」
『え…？』
気づけば私の膝にはポツポツと丸いシミができていた。
暖かいはずの涙は、どうしてか冷たくて
止めたいと思っているのに、後から後からこぼれ出してくるのだ。
ともやの気持ちが、今、本物だってわかる。
あの人は、今も、私が好きなんだ。
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なぁ(プロフ) - 沙季さん» 沙季さんありがとうございます！ちょっとずつしか更新出来てないのですが、頑張ります！！ (2019年7月11日 16時) (
レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
沙季(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！頑張って下さい！ (2019年7月11日 2時) (レス) id: 7998ec173a (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - わたり。さん» わたり。さんありがとうございます！楽しみにしてくださってるなんて…！！頑張ります！コメント頂けて嬉しいです！ (2019年7月6日 19時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
わたり。(プロフ) - 突然のコメント失礼します(笑) この作品とても楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2019年7月6日 19時) (レス) id: a563c15956 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - なかむらさん» なかむらさんありがとうございます！長編の予感しかしませんが、すごく書きたい作品なので更新頑張ります！ (2019年7月5日 0時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぁ | 作成日時：2019年5月15日 2時
