藍よりも深く【夕闇に誘いし漆黒の天使達】

煙。4 ページ35

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まんまと雰囲気に乗せられて、二人でご飯を食べてしまったわけだ。

せめて割り勘、と思ったのに、千葉の金だから、とともやが全て出してしまった。



店の外に出ると、陽が傾いて、辺りはオレンジ色になっていた。



ていうか


ともや「今日俺らTシャツ一緒？？」

『う、わ、今同じこと言おうとしてた』


見れば、二人がバイトしていたブランドの全く同じTシャツ。

ともや「気づかないもんだな」

えーはず。と、さも思っていないような棒読みで言いながら、私のTシャツと自分のTシャツを交互に見ていた。


『全然行ってないな…あの店』

ともや「あ、そうなん？俺結構行ってる、てか、あそこでしか買ってないな」

『ふーん』

ともや「…いく？今から」

『え、いや、何、電車で？？』

ともや「俺、車」

『え、え〜…？』


こういう時、こんなことを、突然いう人だった。今だって



ともや「いいやん、面白そう」



って。
面白そう、でなんでもやっちゃう人。

昔から変わらないのだ。


呆然とその暴挙とも取れる言動に立ち尽くしていると
いくよーとまだ決めてもないのに、急かされる。


どうしても、ともやのペースに乗せられてしまうのだ。




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