【赤髪の白雪姫】短編集 (ページ10)

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リュウ×自覚ページ10

リュ「はい、これで終わり。」

『リュウ、いつもありがとう。(にこっ)』

リュ「…！最近怪我多いよ。次からは気をつけて。」

『は～い。じゃあ仕事戻るね。』

リュ「うん。」

薬室で働く年下の俺に最初から偏見を持たず接してくれたメイドのAさん。

彼女は少しドジなところがあると自分で言っていただけあって、軽傷する事が多々あり薬室に来ている。

怪我はしないでほしいが、こうして薬室に来て会えるのが＿＿＿俺は少し嬉しいと思っている。

この気持ちがなんなのかは、わからない。

＿＿＿＿＿＿

＿＿＿

リュ「オビさん、1人の女の人と会えただけで嬉しいって思った事ある？」

オ「え！？リュウ坊から恋の相談？」

リュ「…恋？」

オ「その女の人に会えて嬉しかったり、話してて楽しい、もっと一緒にいたいとか思ったんならその人に恋してるって事なんじゃない？」

リュ「…そう、なんだ。」

じゃあ俺は…Aさんの事が…好き、なのか？

＿＿＿＿＿＿

＿＿＿

『リュウ～また怪我しちゃったよ。』

リュ「この前気をつけるように言ったのに。」

『あはは…気を付けてはいるんだけどね？』

Aさんの怪我の手当てをすると「ありがとう、リュウ。」といつも笑顔で言ってくれる。

＿＿＿あぁ、オビさんの言っていた事がなんとなくわかった。

俺はAさんのこの笑顔が好きなんだと。

自覚したからと言って気持ちを伝えようとは思わない。

今はまだ恋とかよくわからないし、このままの関係でいたいと思う。

『じゃあ仕事に戻るね？またね、リュウ！』

リュ「うん、いってらっしゃい」

俺が初めて恋した相手は、少しドジだけど笑顔がかわいらしいお姉さん。