【赤髪の白雪姫】短編集 (ページ43)

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オビ×ホワイトデーページ43

バレンタインの日同様、ホワイトデーの今日も俺の部屋でA嬢とパーティーをしていた。

俺の手作りしたトリュフは皿に乗せ赤、黄色、緑、青、紫の旗がついたピックを刺し、周りにはカットされたフルーツを添えてみた。

オ「オビ特製ロシアントリュフ！5個のうち1個は強い酒入れたから気を付けてね？」

『えっ、お返しなのになんでロシアンにしたの！？私お酒弱いの知ってて入れたよね！？酷い！』

オ「酒当てなきゃいいんだよ。ほら楽しみながら食べたいじゃん？さっ、どれからいく？」

『…じゃあまず緑から。……！バナナ味だ！』

オ「残念～酒じゃなかったかー」

次に紫を食べるとブルーベリー味、青を食べるとそのままチョコの味であとは残り２つになった。

オ「A嬢運がいいね～ちなみにもう一つはA嬢が好きないちご味だよ」

『えー！それは絶対に外せない！んー、いちごは赤いから赤い旗のやつかな？オビ、どっち？』

オ「残念ながら俺もどれが何味かわからないまま刺したからわかんないんだよね」

…嘘、ほんとは何味が何色か知ってる。けど言ったら意味ないから教えてあげないよ。

『そんなぁ～…じゃあいちごはきっと赤だ、赤にする！いただきます！』

オ「……」

『……！いちごだったー！やったー！』

酒入りトリュフ食べるA嬢見るの楽しみだったのに俺の負けか、残念。

オ「なーんだ、つまんないの。俺の負けだからこの酒入りは俺が食べるね」

『え！でもせっかく作ってくれたのに…』

オ「まぁ勝ったのにわざわざ食べなくてもいいよ」

『じゃあ一口だけ食べてみる！』

そう言って苦手なくせに食べてくれるA嬢が愛おしい。でも案の定少ししか食べてないのに酒がキツいのか顔を顰めている。まぁそんな顔も俺にしたらかわいいんだけどね？

未だに手に持つトリュフがA嬢の体温で少し溶けていたので、A嬢の腕を掴み自分の方に引き寄せそのトリュフを食べる。

俺の行動に目をパチパチさせるA嬢に見せつけるかのようにトリュフを掴んでいた指先に音を立ててキスをすれば、一気に顔を赤くするA嬢。

ニヤッと意地悪な笑みを浮かべると、急にA嬢の方に引っ張られそのままキスされ…まだ口内にあったトリュフを舐めとった。

『ふふっ、バレンタインの時の仕返しだよ！』

はぁ…ほんとにこの子は俺を煽るのが上手い人だ
。

オ「煽ったのはそっちなんだから責任取ってもらうからね？」