ミツヒデ×薬 ページ22
ミツヒデと2人で溜まった書類整理をしていて休憩の時紅茶を淹れようとすると、オビのメモと瓶があった。
メモと瓶も持ち、ミツヒデの横に座りメモを読む。
『___休憩の時にお茶に入れて飲むと疲れが和らぐから旦那とA嬢、ぜひ!___だって』
ミ「その瓶のやつか?オビも気がきくなぁ、試しに入れてみるか」
『え?大丈夫かな…?なんか嫌な予感しかしないんだけど』
ミ「そうか?じゃあ俺だけ使うぞ」
紅茶にオビが置いていったものを入れて飲むミツヒデ。
『…ミツヒデ、大丈夫?』
ミ「あぁ、美味いぞ…___A、今日も一段とかわいいな」
『ミ、ミツヒデ?』
ミ「剣を使っている手でもこうしてみるとやはり女性らしい手をしているな」
すると今度は私の手を取り、更にもう片方の手を頬に当てる。
『ミツヒデ?オビの薬飲んでから変だよ?』
ミ「なんだ、触れられた位でそんな赤くなるなんて…かわいいな」
握った手を離したかと思うと腰を抱かれミツヒデの方に引き寄せられた。
普段のミツヒデだったら絶対こんな事しないし、言わない。
でも先程からミツヒデにされる事にいちいちドキドキしてしまう自分がいる。
ミ「…A」
あ、___キスされる。
『ミツヒデ!それはさすがに悪ふざけがすぎるよ!』
ミ「…悪ふざけじゃなかったら、いいのか?」
『…え?』
ミツヒデに言われた事に驚いていると、執務室のドアが開き出かけていた3人が戻ってきた。
私とミツヒデを見て3人は驚いた顔をし、ゼンが「何やってるんだ、おまえらー!」と言いながらミツヒデの頭を叩いた。
ミ「いたっ!何するんだゼン!…てっ!なんで俺はAに触れてっ…えっ!?す、すまんA!」
ゼンに叩かれて正気に戻ったミツヒデは先程と打って変わって赤くなりながら私から離れ自分のした行動に謝ってきた。
『大丈夫だよ、多分オビの薬飲んだからだせいだから』
そう言ってオビを見ると「なーんだ、A嬢は飲まなかったのか、残念」と笑っていてあまり悪いと思っていない様子だった。
その薬の効果は一時的なもので催眠作用があり、いつもの自分とは違う行動をするらしい。
オビは全員に怒られた後、私にだけ「本人の願望が混ざった行動をするんだよ」とニヤっとしながらオビに言われ、先程キスされそうになったのを思い出し困惑するAだった。
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年4月16日 23時