9 オビside ページ9
執務室へと着いた俺はドアから入った。
オ「主ー、いますかー?」
ゼ「あぁ、オビか。待機してていいって言ったのに来たのか。」
オ「えぇ、お嬢さんとこの手伝いが終わって主の方も気になったんで、来ました。」
ミ「オビが窓から入って来ないなんて珍しいな。」
オ「やだな〜旦那。俺だってドアから入る時くらいありますよ。まぁさっき一緒に城まで来る人がいたんで一緒に来たからなんですけどね。」
俺がドアから入ったのが意外だったのかミツヒデさんにそう言われた。
木「白雪以外でオビと城に用がある人なんて誰かいたっけ?衛兵?」
オ「あれ〜?気になりますか、木々嬢?嫉妬してくれるんですか?」
俺が誰と来たか気になった木々嬢にいつもの調子で言ったら冷めた目で見られた、いや、睨まれた。
オ「ははっ、冗談ですからそんな目で見ないでくださいよ。実はお嬢さんと別れた後、庭園にいたA嬢に会いまして雑談しながら一緒に戻って来たんですよ。」
ゼ「なんだ、オビ。もうAに会ったのか?」
主がペンを止めてびっくりした顔で言った。
オ「会ったのはたまたまですけどね。主と子どもの頃から一緒に過ごしたって聞きましたよ。」
ゼ「あぁ、1つ上だから姉上みたいなものだ。」
オ「主が何かで負けると1つしか違わないのにって歳のせいにして怒るなんて主も子どもですね。」
ゼ「なっ!Aのやつ、そんな事オビに言ったのか!子どもの頃の話だ!今はそんなことせん!」
先程Aから聞いた主の子どもの頃の話をすると案の定恥ずかしいのか怒った主。この人ほんと反応が面白いよな〜。
ミ「そうだ、オビ。今晩特に用事ないか?Aと集まる約束をしたんだ。あと白雪も呼ぶつもりなんだが。」
オ「えぇ、大丈夫ですよ。さっきA嬢からも聞きました。」
ゼ「じゃあ決まりだな。時間が惜しいからとっとと残りの書類片付けるぞ。オビ、お前も手伝え。」
オ「えぇ〜主〜俺座ったままの作業苦手なの知ってるくせに頼むんですか。」
木「オビうるさい。早く手伝いな。」
基本動いていたい俺は主の頼みを渋っていると木々嬢に叱られたので仕方なく手伝う事にした。
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年3月30日 16時