42 ページ42
「___…い!___おい!___起きろA!」
『えぇ?!誰?!何?』
びっくりして起きると私はなぜか森の中で寝ていたようだった。
?「やっと起きたか!」
『…え?…エレン?』
エ「おう!久しぶりだな、A!元気だったか?」
そこには私の…
___亡くなったはずの婚約者がいた。
『…えっ、な、なんで…いるの?ってかここどこ?森?私自分の部屋で寝てたはずじゃ…』
エ「あぁ、安心しろ。ここはAの夢の中だ。起きれば自分の部屋にいるからさ。」
『夢…?夢なのになんでこんな会話が出来るの?!』
エ「夢なんだし、なんでもありだろ?」
そう言って笑う彼はいつもの笑顔で答えた。
『そうかな…?でもどうして急に夢に出てきたの?今までこんな事なかったのに…。』
エ「…それはAが新しい恋を自覚したからだと俺は思うぞ。」
『…え?』
エ「…俺はAをおいて先に死んじまったけど、いつもAを空から見守ってるんだ。そしてAを大事に思ってるのはいつまでも変わらない。」
『…。』
エ「Aは今新しく想う相手ができただろう?でもAは自分の想いを伝えるか迷ってる。違うか?」
『…!な、んで…!』
エ「Aの事だからな、よくわかるさ。俺の事が気がかりなんだろ?…A、俺が最期に言った言葉覚えてるか?」
『…うん…。』
エ「じゃあ自分の気持ちはっきり伝えないとな!俺の事忘れられるのはちょっと寂しいけどさ!もう俺はAを幸せにしてやる事は出来ないから…だからAは俺の分まで幸せになってくれ!それが俺とした“最後の約束”だろ!」
『…っう…うん、ありがとうっ、エレン…。』
エ「ったく!泣くなよな!よしよし!Aが前に進めるみたいで俺は嬉しいよ!」
エレンは言葉は荒っぽいが泣きじゃくる私の頭を優しく撫でた。
エ「…じゃあ、俺はそろそろ戻らないといけないから。この先楽しい事や辛い事もたくさんあるだろうけど、A頑張るんだぞ?」
『!もう逝っちゃうの?まだ、話したい事もたくさんあるのに…!』
エ「俺もまだAと話したいけどそろそろ時間切れみたいだからさ。」
そう言うエレンの身体はだんだんと消えかかってきた。
116人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソラ | 作成日時:2020年3月30日 16時