40 オビside ページ40
お嬢さんの部屋に入ると、テーブルにうつ伏せになって寝ているA嬢がいた。
オ「あらら〜ぐっすり寝ちゃってるね、A嬢。そんな強い酒だったの?」
白「そんな強くないよ。あんまりお酒飲んだことないって言ってたから元々お酒に弱いのかもしれないね。」
___そういえば、前に酒は飲ませてもらえなかった、とか言ってたもんな。
オ「そっか。じゃぁ俺はA嬢を部屋に連れて行くから。お嬢さん、またね。」
そう言ってA嬢を抱き上げ連れて行こうとしたら、「オビ」とお嬢さんが真面目な顔をしながら俺を呼び止めた。
白「オビ。…兵士に頼まないでゼンの部屋に行ったけど、間違ってなかったって事でいいんだよね?」
お嬢さんはきっと俺がA嬢に抱いてる気持ちを察してそう言ってるんだろうな。
オ「…そうだね。兵士に触れさせたくなかったからね。ありがとう、お嬢さん。」
そう言うとお嬢さんは笑いながら「うん。」と言い、俺はお嬢さんの部屋を出た。
横抱きにして運んでいると、揺らていたからかA嬢が少し寝ぼけながらも目を覚ました。
オ「A嬢、起きた?」
『?あれ、白雪は…』
オ「お嬢さんの部屋で寝ちゃったから俺が部屋まで連れて行く途中だよ。」
『…ん、あ、りがとう…。』
まだ眠いのかA嬢はそう言って俺の胸に顔を埋めるようにしてまた眠ってしまった。
…ったく、この子は…。少しは警戒心でも持ってほしいもんだね〜。
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年3月30日 16時