35 オビside ページ35
今日はお嬢さんの護衛をしていた俺。
薬草を取りに行くお嬢さんの手伝いをして薬室に戻って来たら、リュウ坊とA嬢がいた。
白「リュウ、戻りました。あれ？Aさんどうしたの？どこか怪我したの？」
『…！あ、白雪、オビさんおかえり。白雪に用があって待たせてもらってたの。肌荒れが酷いからついでに薬塗ってもらってたんだ。』
俺も一緒じゃないと思っていたのか、A嬢は俺を見て一瞬目を見開いたが、すぐにお嬢さんに答えていた。
そう答えるA嬢を見た後、肌荒れで薬を塗ってもらっている彼女の手に視線がいった。
＿＿＿リュウ坊がA嬢の手に触れている。
治療しているから当たり前だが、それが今の俺には気がかりになるには十分だった。
リュ「終わったよ。あと、これ。カサカサしてきたり、寝る前に塗って。」
『うん、わかった。ありがとう。』
塗り終わったリュウ坊は薬をA嬢に渡し、自分の手を洗いに行った。
白「早くよくなるといいですね。あ、そういえば私に用事って？」
『うん。あー…、今日の夜時間ある？』
お嬢さんに用事があったA嬢。用件を言うのに俺がいるからか少し言いにくそうにしながらも答えていた。
白「夜は空いてるから大丈夫だよ。」
『よかった。じゃぁ夜、白雪の部屋に行くね。じゃぁあとでね。』
そう言うとA嬢は薬室から出て行った。
白「…オビ、Aさんに何かしたの？」
急にお嬢さんに言われてビクッとした俺。
意外と鋭いとこあるもんな〜。
オ「…した覚えはないけど、最近避けられてるのは事実かな〜。」
白「そうなの？…早く仲直り出来るといいね。」
オ「…そうだね〜。」
手を洗いに行ったリュウ坊が何か持ちながら戻ってきた。
リュ「あれ？A姉戻ったの？」
白、オ「「A姉？！」」
リュ「！？うん、さっき僕の事、弟みたいだからそう呼んでって言われたんだ。」
白「そうでしたか。 あ、何か渡すつもりだったんですか？」
リュ「うん、なんか顔見たら目の下にクマがあったから寝不足なのかなと思って、寝つきやすいようにポプリをあげようかと思ったんだ。」
白「あ、じゃあ私が渡しておきますよ。今晩会う約束をしたので。」
リュ「うん、じゃあ、よろしく。」
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作者名：ソラ | 作成日時：2020年3月30日 16時
