23 オビside ページ23
A嬢が城に来て2週間が経った頃、Aは厨房で勤めているため、あまり会う事がなかった。
そんな中、兵士の間でA嬢の話を耳にするようになった。
兵1「最近厨房に入った若い女の子知ってますか?」
兵2「あぁ、ハルカ侯爵の娘さんだよ。料理の修行のために出かけて5年ぶりに戻ったんだよ。」
兵1「へ〜そうなんですか。女の子なのに他国に修行に行くとかすごいですね。」
兵2「そうだな。若いのに大したお嬢さんだよ。」
兵1「愛想も良いしご飯の時、密かに会えるの楽しみにしてるんですよね〜。」
兵2「まったく、お前ってやつは…。そんな事言ってないで真面目に仕事しろよ。」
兵1「わかってますって。」
通りすがりの兵士達の会話を聞いた俺。
A嬢は上手く厨房の人らと打ち解けているみたいで安心した。
まぁ昔から知ってるとこに戻った訳だし、何かあるとかはないと思ってたけどね。
そんな事を考えながら俺は執務室に向かった。
執務室で作業していた主から明日は主を含めここにいる4人が休みをもらえたらしく、休暇がてらユリカナに出かけないかと言われた。お嬢さんとA嬢も休みだったはずと言う事で6人で出かける事になった。
そして次の日俺は先にお嬢さんを、次にA嬢を呼びに行った。
コンコンコンっ
窓をノックすると寝起きのA嬢が窓を開けた。
オ「おはよう。もうすぐ夜明けだよ、A嬢。」
『えぇ?オビさん?!なんで窓から?てか朝からどうしたの?』
いつものように窓から行ったらA嬢には驚かれた。
オ「今日休みでしょ?ちょっと付き合ってくれない?」
『?うん?大丈夫だけど。』
オ「じゃぁ門で待ってるから準備出来たら来てね。」
そう言って俺は先に主達との待ち合わせ場所の門に向かった。
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年3月30日 16時