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次の日私は身支度を整え、お父さんのところに向かった。
コンコンコンっ
『おはよう、お父さん。今いいかな?』
ハ「あぁ、Aか。入りなさい。」
私はお父さんの部屋に入った。
ハ「昨日は悪かったね、やる事が溜まっていたんでな。」
『ううん、大丈夫だよ。』
ハ「5年はAにとって良い経験になったか?」
『うん、おかげさまで。いろんな国の事も学べたし、技術も身についたよ。』
ハ「そうか。これからはどうするんだ?」
『んー、まだはっきりとは決めてないけど、しばらくはお城の厨房でお世話になろうかなって。イザナ君に頼んでみようと思ってる。』
ハ「わかった。あとA、いつまでも殿下の事をそのように呼ぶのはやめなさい。殿下にもAにも立場と言うものがあるのだから。」
『あー、はいはい。わかりましたよ。そういえば、お父さんに言いたい事があるんだけど?』
ハ「ん、なんだ?」
『昨日ゼン達と夕飯一緒に過ごした時に聞いたんだけど、白雪さんに酷い事したんだってね。そのためにオビさんに依頼したって。』
ハ「だから殿下達をそのように呼ぶなと…。はぁぁぁぁ、そうだ。ゼン殿下の事を思い私が独断で実行したんだ。」
『聞いた時はそこまでしなくてもと思ったよ。ゼンだって自分で見極めて関わってるんだろうしさ。』
ハ「そうだな、彼女に会ってみて考えを改めたよ。彼女とは親しくなったのか?」
『うん、話してたらいい人だったし。私はミツ兄達みたいにゼンに必要な人だと思ったよ。』
ハ「Aがそう言うなら私も様子を見ることにするよ。さ、私はこれから行かねばならぬこらまたな。」
『うん、わかった。あ、そうだその前にお父さん。』
バシッとお父さんの背中を叩いた。
ハ「いきなり何をするんだA!」
私の行動に驚いているお父さん。
『昨日ね、お父さんが酷い事したから殴っておくねって白雪に言ったからさ。まぁ実際は殴るじゃなくて叩いたんだけど。じゃぁね!』
ハ「こら!A!___」
そう言って私は何か言っているお父さんを無視し部屋を出てた。
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年3月30日 16時