結構 ページ5
side石川。
「…重い……」
俺が持ってるのは、資料集&プリント。
かなりの量で……重い。重すぎるわ。
男って力持ちって思われがちだよねー。
まぁ、実際に力持ちの人、多いんだけど。
俺はその部類に入るか入らないかのとこにいるわけ。
でも。これは。重い。
健太郎……さんがいたらなー…持ってくれそうだなー…
とかぶつぶつ言いながらちょびちょび歩いてる。
日が暮れるわ。
自分でボケて、自分でツッコむ。
あは、悲し。虚しー。
とか思ってると。
『祐希、重そうだね、それ』
救世主、きた。っしゃ。
「めちゃ重い。Aマネでしょ?半分持ってよ」
『は?…まーいいけどさぁ…』
Aは押しにとことん弱い。
カツアゲとかはかわしたりするけど、こういう雑用は受け入れるタイプ。
『うげー、確かに重い。祐希お疲れ様』
「だろ?ありがと。」
『…因みに聞くけど、これどこまで?』
「…三階の数研」
『あっ、私駄目…持てない…っ』
「なに乙女出してんの?行くよ」
『あー、待ってってば!』
なんだかんだ優しいA。
俺は結構、好きだな。
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作者名:も も | 作成日時:2020年8月2日 18時