逆行した2人と刀剣達は異世界に召喚された６ (ページ20)

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大空561 ページ20

Noside

それを予知能力で察していた彼女は最後の最後でミレディたちの力になれないことに嘆きながらも例の石をミレディたちに配り、このような予言を遺した。

『＂縦の時空横の時空捻れの時空
　 3つの時空が交わりしとき
　理の魔法と命の炎を持つ者17人集い
　この世に変革を齎すだろう＂』

そう言って、彼女はこの世界から消えた。
＂3つの時空＂という部分はわからなかったが、＂理の魔法＂というのは＂神代魔法＂＂命の炎＂というのは＂死ぬ気の炎＂のことだろう。

その2つの両方を持っているのが、17人来るということになるだろう。
なぜ、17人という中途半端な数なのか、ミレディたちはずっとわからなかったが今回、カエデたちの炎を見て予想できた。

「サリナ姉ですら知らなかった炎があったんだね。
まぁ、君たちは君たちの願いのために足掻き続けなよ……さてさて、迷宮やらゴーレムの修繕やらしばらく忙しくなりそうだね……ん？なんだろ、あれ」

そして、ふと視界の端に見慣れぬ物を発見した。
壁に突き刺さったナイフとそれにぶら下がる黒い物体。
また、その隣に壁に突き刺さった＂縛光刃＂とまた同じ黒い物体。
何だろう？と近寄り、そのフォルムに見覚えがあることに気がつく。

「へっ！？これって、まさかッ！？」

黒い物体、それはハジメお手製の手榴弾だった。
穴に落ちる寸前でせめてもの仕返しにとハジメと香織はナイフと＂縛光刃＂に括りつけた手榴弾を投擲したのだ。ミレディはその正体に気づき焦りの表情を浮かべながら急いで退避しようとする。