大空488 ページ24
Noside
「今の攻撃は、刹那の間に数十発単位で連射出来る。周囲を囲んでいるヤツらも全て把握している。お前等がいる場所は、既に俺のキルゾーンだ」
「な、なっ……詠唱がっ……」
詠唱もなく、見たこともない強烈な攻撃を連射出来る上、味方の場所も把握していると告げられ思わず吃る虎の亜人。
それを証明するように、ハジメは自然な動作でシュラークを抜きピタリと、とある方向へ銃口を向けた。
その先には、奇しくも虎の亜人の腹心の部下がいる場所だった。
霧の向こう側で動揺している気配がする。
「あとはお前の背後に5人、2時の方向に6人、5時の方向に5人」
「それから、7時の方向に5人、9時の方向に6人だな…」
「なっ!?」
カエデとスクアーロが場所と人数を言い当てたことで虎の亜人はさらに動揺した。
しかも、カエデの両手には銃、スクアーロは剣を握っていた。
「殺るというのなら容赦はしない。約束が果たされるまで、こいつらの命は俺たちが保障しているからな……ただの1人でも生き残れるなどと思うなよ」
威圧感の他にハジメが殺意を放ち始める。
あまりに濃厚なそれを真正面から叩きつけられている虎の亜人は冷や汗を大量に流した。
「(冗談だろ!こんな、こんなものが人間だというのか!まるっきり化物じゃないか!)」
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