大空035 ページ43
Noside
ツナは今後起こるであろう展開を考えるだけで疲弊していく。
何故なら二人のは怒ってるなどの生易しいものではない。
あれは文字通りキッドを消す勢いでいる。
骸はどんなペナルティを受けて怒っているのかは不明だが。
ヒバリは自分に変装され、無駄足をさせられた事に凄く怒っている。
キッドはもうヒバリのトンファーから逃げられないだろう。
ツナはキッドに同情の感情しか持てなかった。
「さっきから何を言ってるの?」
「「!!?」」
第三者の低い声にツナとディーノは声のした方へ振り返る。
そこには少し機嫌が悪いヒバリが立っていた。
「ヒ、ヒバリさん」
「よ、よぉ、恭弥。来てくれたんだな」
だがヒバリはそんな二人の態度に気にするそ振りをみせずに話す。
「別に言われたから来たわけじゃないよ。僕はキッドを咬み殺す機会があるかもしれないと思ったから、こんな群れた場所に来たんだよ」
「で、ですよね」
ブレないヒバリに、ツナ達は顔を引きつらせた。
ヴァリアーも全員揃っていた。
「沢田綱吉、そこのボス猿の兄」
「はっはい!」
「……」
ヒバリに名前を呼ばれ、ツナはビクリと体を跳ねさせる…カエデは目を細める。
そんなツナの様子に相手に怯えているのは一目瞭然だが、ヒバリは気にせず話す。
「君達なら変装しているキッドが誰なのかわかるでしょ? 見つけたら僕に教えて」
「えっと、もし、見つけたらどうするんですか?」
「何を言ってるの?」
ヒバリは心底、そんな質問をしてくるのか理解出来ない。と、言っているような表情を見せる。
ツナも予想はついているが自分が変装するキッドを教えた事で、キッドがどうなるか把握は知っておきたいのは仕方がないだろう。
そんなツナにヒバリは仕方がないといった表情を見せながら答えた。
「見つけたら咬み殺すよ」
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