虹空033 ページ38
[Noside]
「あ、確かにそうですね。そろそろ行きましょうか」
「う、うん。そうだね、急ごう」
「…獄寺、出席出来んのかな?」
コナン達はさっきの出来事に疑問と聞きたい事があったが、聞ける雰囲気ではなかった。
コナンは部屋に戻るようディーノに言われて素直に頷き、少年探偵団を引き連れてその場から去った。
長い廊下を歩美、元太、光彦が先頭に歩き、さっきまでの出来事を思い出しながら話ていた。
「サメを10匹も倒すなんてよ、凄かったよな!」
「ええ…しかし、獄寺さん大丈夫でしょうか?」
「うん、パーティーに出られるかな?」
「あの兄ちゃん白目むいてたから無理じゃねぇのか」
3人が獄寺を心配しながら会話をする中、後ろでコナンと灰原が小さい声で話す。
「おい灰原、お前はどう思う」
「思うも何も異常にしか見えなかったわ。あんなの死んでも可笑しくない状態だったのよ? いったい何を考えてるのかしら」
灰原が言う異常とはペナルティとしてワニやサメとの闘いを普通にさせる者と、それを普通に受け入れている綱吉達の神経を指している。
灰原が言っている意味を瞬時に理解したコナンは、自分も同意なため苦笑する。
「まぁ、それもあるが俺が言いたいのは指輪についてだよ」
「指輪?」
コナンは真剣な表情で言う。
「ああ、指輪は代々受け継がれている貴重の代物とだって言ってたろ?」
「そうね。でも、貴重と言うわりには高校生に渡しておくのは変ね」
コナンの疑問に灰原は同意する。
代々受け継いでいく代物なら無くならないように普通は厳重に閉まって置くだろう。特にキッドから狙われている今なら尚更に。
だが、指輪は時期継承者とはいえ高校生(中には7歳の子供までいる)に渡している。
「あの指輪は彼らが持たなければならない理由でもあるのかしら?」
「さぁな。 だが、重大な秘密があるのは確かだろうな」
今はその秘密が何なのか見当も付かない。
でもコナンは秘密が何なのか暴く気でいる。
「・・・あまり彼らとは関わらない方がいいかもしれないわよ」
「灰原?」
いつもすました顔で言う灰原だが、今回は真剣な表情で言う姿にコナンも怪訝そうな顔をする。
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